米ミズーリ州、外国企業向けの投資環境ワークショップ開催

(米国、日本)

シカゴ発

2023年04月18日

米国ミズーリ州の投資誘致機関ミズーリ・パートナーシップ(Missouri Partnership)は4月12日、国外からミズーリ州への投資誘致を目的に、在シカゴ外交団を対象とした「ミズーリ州投資環境ワークショップ」をシカゴで開催した。

同州は米国中西部の穀倉地帯の一角を占め、トウモロコシや大豆の生産、養牛、養豚などの農畜産業が盛んなことに加え、マスターカードのグローバル・オペレーション・センターやゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ボーイング社の製造拠点があるなど、米国を代表する多くの著名な企業が幅広い活動をしている。日本企業では、トヨタがアルミ鋳造部品の製造拠点、川崎重工が州内2か所に汎用(はんよう)エンジン製造拠点を有するほか、味の素、日本電産、東レが地元企業の買収というかたちで進出し、それぞれ製造拠点や研究開発拠点などを有している。また、地理的に米国の中心に位置し、近隣より得られる豊富な電力、洪水や地震の恐れが少ない自然環境にも恵まれていることから、メタによる8億ドル規模のデータセンター開設(2022年3月29日記事参照)などの新しい動きも見られる。

さらに、州内最大規模の経済活動を誇るセントルイス市では、産官学の取り組みとして、農牧業を基盤とした農業、創薬、ヘルスケア分野でのバイオ産業育成を図るとともに、カーナビゲーションやインターネット上での地図データなど、日常生活でも幅広く活用されている地理空間データ(geospatial data)を活用したビジネス振興を目指しており、両分野での日本企業との連携に強い期待が示されている。

今後の両分野でのビジネスの可能性に着目し、ジェトロでは、米国中西部時間5月10日午後7時~8時(日本時間5月11日午前9時~10時)に同州のセントルイス市を中心としたバイオ産業や、地理空間データを活用したビジネス振興策を紹介するウェビナー「JETRO セントルイスWebinar~成長するバイオエコシステムとジオテックコミュニティ~」の開催を予定している。

(根本裕之)

(米国、日本)

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