米ヒューストン港の2月のコンテナ取扱量、堅調に推移

(米国)

ヒューストン発

2023年04月04日

米国のヒューストン港は3月29日、2月のコンテナ取扱量が前年同月比15%増の31万3,452TEU(20フィートコンテナ換算)と2桁の伸びを示し、2月の月間コンテナ取扱量としては堅調に推移したと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。また、1~2月の累計コンテナ取扱量は63万3,442TEUで、前年同期比6%増となっている。

ヒューストン港の貨物輸出量は引き続き堅調で、ヒューストンで生産され、同港を通じて世界中に配送されるプラスチック樹脂やその他の石油化学製品の輸出の増加により、2月は前年同月比で42%増加したとしている。一方、足元ではターミナル現場で輸入需要が軟調になっているとも報告している。関係者は在庫の積み上がりや消費者需要の低下をその主因に挙げている。

同港のロジャー・ゲンター事務局長は「貨物量の増減にかかわらず、ヒューストン港を選択する多くの荷主に、優れた顧客サービスと流動性、信頼性を提供することに引き続き注力している。2023年に入ってから、船の順番待ちがなくなり、トラック運送業者にとって迅速かつ流動的なターンタイム(注)が実現した」と述べた。

ヒューストン港の混載貨物施設での貨物取扱量(トン数)は2023年1~2月の累計では前年同期比25%減となり、鉄鋼の輸入は8%減だった。他方、ヒューストン港全体の貨物取扱量は1~2月累計では前年同期比7%増となった。

ヒューストン港は脱炭素化の取り組みも進めており、2050年までにカーボンニュートラルを実現する目標を設定しているほか(2022年4月14日記事参照)、ゼロエミッションの電気トラックを導入(2022年6月9日記事参照)するなどしている。また、2022年の同港の貨物取扱量は5,500万トンを超え、過去最多を記録している(2023年1月19日記事参照)。

(注)車両が港湾ターミナルに入ってから出るまでの時間。

(沖本憲司)

(米国)

ビジネス短信 3e6d631213d3f89f