米テキサス州コーパスクリスティー港の第1四半期の貨物取扱量、過去最多を記録

(米国)

ヒューストン発

2023年04月20日

米国テキサス州のコーパスクリスティー港は4月18日、2023年第1四半期(1~3月)の貨物取扱量が前年同期比600万トン余り増加の4,960万トンとなり、過去最多を記録したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これまで四半期ベースで最多だった2022年第4四半期の4,950万トンを更新した。2023年3月の貨物取扱量も1,750万トンを超え、過去最多を記録したという。

同港の2023年3月の原油輸出量は、前年同月比24.3%増の日量平均230万バレルで、過去最多を記録した。2023年3月の石油精製製品輸出量は前年同月比6.3%増加し、2023年第1四半期の液化天然ガス(LNG)輸出量は前年同期比約1.8%増の総トン数420万トンとなったとしている。

コーパスクリスティー港のショーン・ストローブリッジ最高経営責任者(CEO)は「当港および当港の顧客は、エネルギー関連の貨物取扱量を増やし続けることで、組織および当港のインフラ投資に対する信頼を示し、地域、テキサス州、米国の経済の強靭(きょうじん)性を高めている」「IMFと米国連邦準備制度理事会(FRB)は、世界的な景気後退の可能性を指摘しているが、従来のエネルギー市場の支援を継続しながら、エネルギー転換に関連する新しいプロジェクトをポートフォリオに加えるという戦略は、現在と今後の数年間において着実な措置であると楽観視している」と述べた。

コーパスクリスティー港は、貨物取扱量増加と脱炭素化の両立に向け、港湾設備投資を拡大している。2022年8月に混雑の緩和に向け、港内の新規短距離鉄道路線として、テキサス・コースタル・ベンド鉄道の運行開始(2022年8月3日記事参照)、バックアイ・パートナーズに同港湾内の土地をリースし太陽光発電所を設置(2022年8月18日記事参照)、12月には航路拡張プロジェクトの最終段階(フェーズ4)に向け、1億5,730万ドルの連邦政府資金を確保した(2022年12月28日記事参照)と発表している。2023年2月には、米国エネルギー省から二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)関係助成金を取得(2023年2月2日記事参照)したと発表した。

(沖本憲司)

(米国)

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