米テキサス州コーパスクリスティー港、太陽光発電所設置へ
(米国)
ヒューストン発
2022年08月18日
米国テキサス州のコーパスクリスティー港は8月16日、石油・ガスパイプライン輸送などを担う米国のバックアイ・パートナーズ(本社:テキサス州ヒューストン)に同港湾内の土地をリースし、太陽光発電所を設置すると発表した。
今回のリース対象開発区域は、コーパスクリスティー港が所有する約137エーカー(約0.6平方キロ)の土地と、この土地に隣接して現在バックアイが所有する約112エーカーの土地を合わせ、合計約249エーカー。ここにバックアイが8万1,000枚以上の太陽光パネルからなる太陽光発電所を設置し、年間8万8,000メガワット時(MWh)の電力を生産するとしている。2025年第4四半期(10~12月)に商業運転を開始予定だ。
コーパスクリスティー港は2022年3月15日、気候変動や大気環境、水質など6項目からなる最新の環境方針を採択するなど環境対策に注力している。特に、気候変動に関しては、貨物取扱量1トン当たりの温室効果ガス(GHG)排出量を現在の排出量と比較して、年間7.5%削減するとしている。
コーパスクリスティー港のショーン・ストローブリッジ最高経営責任者(CEO)は「このリース契約により、当港が長年にわたって優先事項としてきた再生可能エネルギー導入を実現することが可能となった」と述べている。
また、バックアイ・パートナーズのトッド・ロッソCEOは「当社のエネルギーと低炭素化ソリューションを多様化しながら、地域の経済成長を支援できることを誇りに思う」と述べている。
コーパスクリスティー港は脱炭素化と貨物取扱量増加の両立に向けて港湾設備投資を拡大している。同港は7月25日、2022年第2四半期(4~6月)と上半期(1~6月)の貨物取扱量がそれぞれ過去最多を記録したと発表した(2022年8月2日記事参照)。混雑緩和に向け、8月2日には港内の新規短距離鉄道路線としてテキサス・コースタル・ベンド鉄道の運行開始を発表した(2022年8月3日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国)
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