米テキサス州コーパスクリスティー港、エネルギー省からCCS関係助成金を取得

(米国)

ヒューストン発

2023年02月02日

米国テキサス州のコーパスクリスティー港は2月1日、産業部門からの二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)の技術的・経済的な実現可能性を評価するため、米国エネルギー省(DOE)から1,640万ドルのCO2貯留保証施設事業(CarbonSAFE)助成金を取得したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

発表によると、同港はテキサス州で唯一、この助成金を取得し、その規模はDOEが発表した中で最大だった。同港は助成金により、2つのCCSプロジェクトを手掛けるとしており、同港が所有する陸上とテキサス州が所有する海域の地質データをそれぞれ収集するという。2つのCCSプロジェクトはそれぞれ、30年間で5,000万トン以上のCO2貯留を目標としている。

コーパスクリスティー港のショーン・ストローブリッジ最高経営責任者(CEO)は「バイデン政権がDOEのCarbonSAFEプログラムを通じて、産業用CO2管理ソリューションに直接的かつ実証的な投資を行ったことを称賛する」「この助成金は、テキサス州のコースタル・ベンド地域を全米屈指のCO2管理拠点にするというコーパスクリスティー港の目標を実現するための重要かつ歴史的な一歩で、われわれの顧客が既に株主や社会全体に対して脱炭素化を約束したことを認識させるものだ」と述べた。

コーパスクリスティー港は貨物取扱量増加と脱炭素化の両立に向け、港湾設備投資を拡大している。2022年8月には混雑の緩和に向け、港内の新規短距離鉄道路線としてテキサス・コースタル・ベンド鉄道の運行を開始したほか(2022年8月3日記事参照)、石油・ガスパイプライン輸送などを担うバックアイ・パートナーズに同港湾内の土地をリースし、太陽光発電所を設置すると発表した(2022年8月18日記事参照)。12月には、航路拡張プロジェクトの最終段階(フェーズ4)に向け、1億5,730万ドルの連邦政府資金を確保したと発表した(2022年12月28日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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