米1ポイントファイブ、テキサス州でのCCSプロジェクト発表

(米国)

ヒューストン発

2023年03月08日

米国石油大手オクシデンタルのグループ会社で、低炭素関連事業を手掛ける1ポイントファイブ(本社:テキサス州ヒューストン)は3月2日、テキサス州メキシコ湾岸地域の5万5,000エーカー(約223平方キロ)以上の土地をリースし、約12億トンの二酸化炭素(CO2)回収・隔離(CCS)ハブを開発すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2026年の稼働を予定している。

ブルーボネットと呼ばれるこのCCSハブは、テキサス州ボーモントからヒューストンまでのメキシコ湾岸地域の製油所、化学工場、製造施設に近いチェンバース郡、リバティ郡、ジェファーソン郡に位置している。このハブは、メキシコ湾岸地域で回収したCO2を石油・ガス生産とは関係のない貯留層に安全に貯蔵することが可能としている。

1ポイントファイブの貯留担当プレジデントのジェフ・アルバレス氏は「このCCSハブは、テキサス州で最も大きな2つの工業地帯の間に位置しているため、回収したCO2を効率的に輸送し、安全に貯留することが可能だ。各企業は、個別のCCSプロジェクトをゼロから始める必要はなく、ハブに接続して共有の炭素インフラにアクセスすることが可能だ」と述べた。

オクシデンタルは、グループ全体で低炭素事業に関する取り組みを加速している。2022年以降では、8月にオクシデンタルと1ポイントファイブが世界最大規模のCO2回収プラントの建設を開始し(2022年8月26日記事参照)、10月にオキシ・ローカーボン・ベンチャーがCCS事業で米国ナチュラル・リソース・パートナーズと提携を発表した(2022年10月31日記事参照)。10月にはオクシデンタルなどが最大30基のDACプラント建設で土地のリース契約締結を発表した(2022年11月2日記事参照)。さらに2023年1月には、1ポイントファイブがヒューストン・テキサンズとCO2除去クレジット購入で合意したと発表した(2023年1月10日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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