米1ポイントファイブ、ヒューストン・テキサンズとCO2除去クレジット購入で合意

(米国)

ヒューストン発

2023年01月10日

米国石油大手オクシデンタルのグループ会社で、低炭素関連事業を手掛ける1ポイントファイブ(本社:テキサス州ヒューストン)は1月6日、米国プロアメリカンフットボールリーグNFL所属の地元チーム、ヒューストン・テキサンズと二酸化炭素(CO2)除去クレジット購入で合意したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

テキサンズは、2024年後半に稼働予定の1ポイントファイブの最初のCO2の直接大気分離回収(DAC)プラントから、除去クレジットを購入する。このクレジットにより、テキサンズは今後3シーズンにわたり、レギュラーシーズンのアウェーゲーム時のチームの航空機移動に伴うCO2排出量の相殺が可能としている。

今回の合意に基づき、DACで回収されたCO2は石油ガスの生産に関連しない貯留層に貯留されるという。また、1ポイントファイブはテキサンズの優先的なCO2除去パートナーとなり、テキサンズと協力してDACとCO2除去の重要性についてファンへの啓発活動を行う。

1ポイントファイブの社長兼ゼネラルマネジャーのマイケル・エイバリー氏は「当社はテキサンズと協業し、同社がDACによるCO2除去クレジットを購入してくれることをうれしく思っている」「DACは組織のCO2排出量削減のための効率的な方法で、特に航空機移動に伴うCO2排出量の削減に適したソリューションだと確信している」と述べた。

オクシデンタルは、グループ全体で低炭素事業に関する取り組みを加速している。2022年以降では、6月に1ポイントファイブがカナダのマニュライフとCO2の回収・貯留(CCS)事業で連携(2022年6月29日記事参照)、8月にはオクシデンタルと1ポイントファイブが世界最大規模のCO2回収プラント建設開始(2022年8月26日記事参照)、10月にはオキシ・ローカーボン・ベンチャーがCCS事業で米国ナチュラル・リソース・パートナーズと提携を発表した(2022年10月31日記事参照)。11月には、オクシデンタルなどが、最大30基のDACプラント建設で土地のリース契約締結を発表した(2022年11月2日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

ビジネス短信 bdbcdb98537e8bcd