20年ぶりにタイ・トルコ経済技術協力委員会を開催

タイ外務省の発表によると、ドーン・ポラマットウィナイ副首相兼外相は1月26日、トルコのムスタファ・バランク産業技術相とアンカラで会談を行い、第4回タイ・トルコ経済技術協力委員会（JETC）を共同で開催した。JETC開催は2003年の第3回会合以来、20年ぶり。タイ政府は2023年中にトルコとの自由貿易協定（FTA）妥結を目標とするなど、同国との経済関係強化を目指している（2023年1月6日記事参照）。

JETCでドーン副首相とムスタファ産業技術相は、食料とエネルギーの安全保障など、両国に共通する地政学的課題について、ハイレベルな対話を通じて2国間の協力関係を強化する意思を表明した。

2国間貿易を20億ドルに拡大するため、両国間のFTA交渉促進についても合意した。2022年のタイの対トルコ貿易総額は前年比9.7％増の18億500万ドルで、輸出総額が5.0％増の14億2,200万ドル、輸入総額が31.4％増の3億8,400万ドルとなっている。

また、タイの東部経済回廊（EEC）地域へのトルコ企業の投資強化や、科学技術・イノベーション、再生可能エネルギー、バイオ・循環型・グリーン（BCG）経済モデル、防衛産業など、協力可能性分野の相互協力について協議した。今回の会合を機に、タイ外務省国際協力局（TICA）とトルコ国際協力調整庁（TIKA）は相互の経済・技術協力や第三国開発での役割強化に向けた覚書を締結した。

（北見創、シリンポーン・パックピンペット）