パナソニックエナジー、米カンザス州での車載用バッテリー新工場建設を正式発表

(米国、日本、カナダ)

シカゴ発

2022年11月02日

パナソニックエナジー(本社:⼤阪府)は10月31日、米国カンザス州デソトでの電気自動車(EV)対応の⾞載⽤バッテリーの新工場建設を正式決定したと発表した。2022年11月から工場建設を開始し、2025年3月末までに量産開始を目指す。

発表によれば、初期の生産能力は30ギガワット時(GWh)程度を予定している。これは、同社が日本と米国で持つ年間生産能力の約60%に相当するという(オートモーティブニュース10月31日)。今回の工場新設によって、北米での供給体制を強化するのが狙いだ。米国で2022年8月に成立したインフレ削減法(2022年8月17日記事参照)では、EV購入時の税額控除などの優遇措置を受けるための要件として、バッテリー部品の北米での調達が挙げられており(2022年8月5日記事参照)、北米で生産されたバッテリーの需要が高まっている。

今回の工場建設に関わる投資は約40億ドル以上となる見込みで、私企業としてはカンザス州始まって以来の大規模投資になるという。同社は、7月にカンザス州投資誘致補助金制度の承認を受けており(2022年7月14日記事参照)、カンザス州政府から補助金として、投資税額控除、移転資金などを含む8億2,920万ドルを受ける予定とのことだ。

カンザス州の新工場では、同社がすでにテスラに供給している2170型リチウムイオンバッテリーセルを生産する予定だが、最終的には2170型の約5倍の容量で、コストと航続距離を大幅に改善する、現在開発中の4680型のバッテリーを生産する可能性もあるという(オートモーティブニュース10月31日)。

同社は、ネバダ州で⾞載用リチウムイオンバッテリーの製造工場を持っており、今回の工場は米国では2つ目となる。なお、同社は10月20日には、EV用電池材料の黒鉛について、カナダの黒鉛製造企業であるヌーボー・モンド・グラファイトと長期供給契約に関する覚書を締結している(2022年10月26日記事参照)。

(星野香織)

(米国、日本、カナダ)

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