上海市、新型コロナ防疫措置を緩和

(中国)

上海発

2022年11月16日

上海市政府は11月13日、中国国務院共同防疫メカニズムの方針(2022年11月15日記事参照)に基づき、上海市の新型コロナウイルス防疫措置を以下のとおりに調整する外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと発表した。

  1. 濃厚接触者の管理について「7日間の集中隔離+3日間の自宅健康観察」(2022年7月1日記事参照)から「5日間の集中隔離+3日間の自宅隔離」に変更。
  2. 濃厚接触者を迅速かつ正確に判定する。「濃厚接触者の濃厚接触者」の判定を今後は行わない。
  3. リスク地域を「低、中、高」の3段階から「低、高」の2段階に調整し、高リスクエリアにおいて、5日間連続で新規感染者が確認されなった場合、低リスクエリアに引き下げる。
  4. 入境者に対する措置として「7日間の集中隔離+3日間の自宅隔離」から「5日間の集中隔離+3日間の自宅隔離」に変更。
  5. 入境者における陽性の判定基準をPCR検査のCt値35未満とする。
  6. 小・中学校(中等専門学校を含む)と保育園・幼稚園で毎日実施していたPCR検査を毎週月曜日、水曜日、金曜日に1回ずつの実施とする。また、PCR検査の実施要求は新型コロナウイルスの感染状況に基づき適宜調整を行う。
  7. PCR検査は、一般的に行政区などを単位とする全員検査の実施は行わない。感染源と感染ルートが不明な場合や、コミュニティー(社区)で長時間にわたり感染が拡大した場合など、感染状況が不確かな場合のみ実施する。定期的なPCR検査とコミュニティー(社区)のPCRスクリーニング検査(2022年9月1日記事参照)をより効率的に実施する。

上海市政府は、中国国務院共同防疫メカニズムに従い、国外からのウイルス流入と国内感染の再拡大の防止を徹底して行うと強調した。また、「ダイナミックゼロコロナ」の全体方針を引き続き堅持し、疫病の予防・コントロールと最適な措置を実施するとした。

(注)ウイルスの感染力が強いほどCt値は小さくなる。従来はCt値40以下を入境者の陽性の判断基準としていた。

(宋青青)

(中国)

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