バイデン米政権、シェブロンにベネズエラでの石油事業の限定的再開を許可
(米国、ベネズエラ、メキシコ)
米州課
2022年11月28日
米国財務省は11月26日、米石油大手シェブロンに対し、ベネズエラでの石油事業の限定的再開を認めると発表した。
これまで2回行われたベネズエラのマドゥーロ政権と主要野党連合「統一プラットフォーム」の与野党対話(2021年9月14日記事、2021年10月26日記事参照)が11月26日にメキシコで再開され、ベネズエラ国民の利益となる教育や健康、食糧安全保障、洪水対応、電力プログラムに焦点を当てた人道的合意や、2024年の選挙に関する協議継続の合意を発表した。
これらの発表を受け、米財務省外国資産管理局(OFAC)はベネズエラにおける一般許可証(GL)41を発行し、シェブロンにベネズエラでの天然資源採掘事業を限定的に再開する権限を付与した。GL41は、ベネズエラでのシェブロンの合弁事業に関連する活動のみを認可し、合弁相手のベネズエラ国営石油会社(PDVSA)はシェブロンによる石油販売から利益を受け取ることはできないとしている。また、GL41は、PDVSAとのその他の活動は認可しておらず、米国政府が科しているその他のベネズエラ関連の制裁は引き続き適用されるとしている。GL41は毎月1日に自動更新され、発効日から6カ月間有効となる。
なお、バイデン政権は2022年5月17日、米国石油会社シェブロンがマドゥーロ政権と操業の継続に関する協議を再開することを認めていた(2022年5月24日記事参照)。
(中溝丘)
(米国、ベネズエラ、メキシコ)
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