米エクソンモービルがエンリンク、CFインダストリーズとルイジアナ州のCCSプロジェクトで提携
(米国、フランス)
ヒューストン発
2022年10月13日
米国の石油大手エクソンモービル(本社:テキサス州アービング)は10月12日、石油ガスのパイプライン輸送を担う米国エンリンク・ミッドストリームの子会社エンリンク・ミッドストリーム・オペレーティングと、アンモニア・窒素系肥料メーカーのCFインダストリーズと、ルイジアナ州の二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)プロジェクトで提携すると発表した。
発表によると、同プロジェクトで、CFインダストリーズは同州の製造拠点から排出される年間最大200万トンのCO2の回収を担う。エクソンはエンリンクのパイプライン輸送ネットワークを利用して、同州バーミリオン郡で12万5,000エーカー(約506平方キロ)のCO2貯留地を開発する。プロジェクトは2025年初頭に開始する予定で、同州が2050年までにCO2排出量を実質ゼロにするという目標を支援する。CO2を年間200万トン回収できるようになれば、ガソリン自動車約70万台を電気自動車(EV)に置き換えることに相当するという。
エクソンモービルの低炭素ソリューションズ部門のプレジデント、ダン・アマン氏は「この画期的なプロジェクトは、世界経済の脱炭素化に向けて大規模かつ現実的な進展を意味するものだ。当社はCO2排出量削減に重要かつ拡張性のあるソリューションを提供しており、ルイジアナ州をはじめ世界中の大口産業顧客に同じサービスを提供する準備が整っている。インフレ削減法(2022年8月17日記事参照)のような支援政策のおかげで、この種のプロジェクトに勢いがついていることを心強く思う」と述べている。
エクソンモービルは米国内でCCSの取り組みを進めており、5月には同社のワイオミング州内のCCS施設拡張に向け、フランスのテクニップ、米国ソールズベリーと、設計・調達・建設(EPC)の契約締結を発表している(2022年5月13日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国、フランス)
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