中銀が2022年に3回目の利上げ、12.0%に

(モンゴル)

北京発

2022年10月14日

モンゴル銀行(BOM、中央銀行)は9月16日と20日に開催した通貨政策決定会合で、経済・金融市場の現状や内外の経済環境の見通しとリスクを踏まえ、政策金利を2.0ポイント引き上げて年12.0%にすると決定し、9月20日に発表した。3月と6月に続き2022年に入って3回目の利上げとなる(2022年4月19日記事参照2022年6月28日記事参照)。

BOMは政策金利の引き上げとともに、政策金利の誘導目標レンジをプラス・マイナス2ポイントの幅に広げることや、市中銀行が360日以上の期間で外国市場から社債や融資によって新たに調達した資金は法定準備預金額から差し引くこと(注1)を決定した。

8月のインフレ率(前年同月比)は全国14.4%、首都ウランバートル14.8%となり、インフレの大部分を外的要因である輸入製品の価格上昇が占めた。BOMは、これらの要因は今後緩和され、インフレ率は低下するとみている。

BOMはモンゴル経済の現状について、以下のとおり分析している(注2)。

  • 中国の国境規制はある程度緩和されたが、鉱業、運輸業への影響は継続している。非鉱業部門(貿易、サービス、製品など)の成長率が2022年第2四半期(4~6月)に加速し、2022年上半期は新型コロナウイルス感染拡大前の2019年上半期の水準を上回った。
  • 家計消費は3四半期連続で増加し、内需を押し上げている。2022年は非鉱業部門の活動が引き続き増加し、経済成長を下支えする見込み。
  • 金融システムでドル比率が高まり、外国市場での指標金利の上昇などにより、通貨トゥグルクの利回りを高める必要性が生じた。

上記の経済状況から、BOMの金融政策委員会は「インフレを中期的に安定化させ、通貨トゥグルクの利回りを高める目的で、政策金利の引き上げを決定した。同時に、金利レンジを新型コロナウイルス感染拡大前の水準に引き上げ、市中銀行が外国市場から調達した資金を法定準備預金額から除外することを決定した」と述べた。また「今後、金融引き締めを継続するかどうかは、国内外の経済環境の変化やインフレ率、経済の見通しの変化に応じて判断し、インフレ率が目標水準で安定化するまで必要な措置を実施し続ける」とコメントした。

(注1)市中銀行が外国の資本市場から外貨を調達することを奨励し、外貨準備高の増加と為替の安定に寄与することを目的した措置。

(注2)モンゴルの最近のマクロ経済指標の動向については「モンゴル経済概況(2022年9月)」を参照。

(藤井一範)

(モンゴル)

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