米ヒューストン港の8月のコンテナ取扱量、過去最高を更新

(米国)

ヒューストン発

2022年09月26日

米国のヒューストン港は9月19日、8月のコンテナ取扱量が前年同月比20%増の38万2,842TEU(20フィートコンテナ換算)と2桁の伸びを示し、8月の月間コンテナ取扱量としては過去最高を記録したのみならず、月間取扱量で最高だった2022年5月も超えたと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。また、2022年1~8月のコンテナ取扱量は260万8,405TEUで、前年同期比17%増となっている。

ヒューストン港の成長は、他の米国主要コンテナ港を凌駕(りょうが)している。全米小売業協会(NRF)によると、2022年1~7月のコンテナによる貨物輸入量は、米国全体が前年同期比4%増だったのに対し、ヒューストン港ではこれを大きく上回る21%増だった。

同港のロジャー・ゲンター事務局長は「顧客には、土曜日の営業時間を活用すること、コンテナを迅速に引き上げること、そしてサプライチェーン全体の効率化という共通の最終目標に向けて、われわれと協力するための手順を踏むよう検討することを求めている」と述べている。

ヒューストン港の一般貨物施設での貨物取扱量(トン数)は、年間累計では前年同期比24%増となった。鉄鋼の輸入が引き続き好調で、2022年1~8月は前年同期比83%増となった。他方、自動車の輸入は低調が続いており、8月は前年同月比50%増となったが、累計では9%減少している。

なお、NRFによれば、全米の7月の米国小売業者向けの主要輸入港の輸入コンテナ量は前月比3.1%減だったが、物流の混乱は続いているという(2022年9月13日記事参照)。

ヒューストン港は脱炭素化の取り組みも進めており、2050年までにカーボンニュートラルを実現するための目標を設定しているほか(2022年4月14日記事参照)、ゼロエミッションの電気トラックを導入(2022年6月9日記事参照)するなどしている。

(沖本憲司)

(米国)

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