新議長に日本大使公邸占拠事件の突入部隊長が選出

(ペルー)

リマ発

2022年09月13日

ペルー議会は9月12日、9月5日に不信任決議を受けて解任されたレディ・メルセデス・カモネス・ソリアーノ前議長(2022年9月7日記事参照)の後任議長に、右派アバンサ・パイス(国よ進め)党のホセ・ダニエル・ウィリアムス・サパタ議員を選出した。ウィリアムス新議長は第1回投票で52票を得て、第1回投票の上位2人による決選投票で67票を獲得し当選した(注)。ウィリアムス議長は元軍人で、2006~2007年にペルー軍総司令官を務めた。また、1997年には、在ペルー日本大使公邸占拠事件における人質奪還の「チャビン・デ・ウアンタール作戦」の突入部隊の指揮官を務めていたことでも知られている。

なお、議長選にはウィリアムス氏以外に、以下の議員が立候補していた。

〇中道左派ポデモス・ペルー(できるぞペルー:PP)・ソモス・ペルー(われわれはペルー:SP)党連立候補

ホセ・ルイス・エリアス・アバロスPP党議員(得票数9票)

〇急進左派のペルー・リブレ(ペルー自由:PL)党

ギード・ベジード・ウガルテ議員(16票)

※2021年に首相を更迭(2021年10月8日記事参照)。

〇中道派のアクシオン・ポプラール(人民行動:AP)党・左派のブロケ・マヒステリアル・コンセルタシオン・ナシオナル(教員弾劾国家連合:BMCN)党連立候補

ルイス・アラゴン・カレーニョAP党議員(1回目21票、2回目41票)

〇ペルー・ビセンテナリオ(建国200周年ペルー:PB)党

ホセ・マリア・バルカサル・セラーダ議員(15票)

〇インテグリダッド・イ・デサロージョ(誠実と発展:ID)党

カルロス・ハビエル・セバージョス・マダリアガ議員(10票)

(注)第1回投票で勝利するには出席議員数(今回は124議員)の過半数(63票以上)を獲得する必要がある。該当者がいない場合は、上位2人で決選投票に進み、得票数が多い方が勝利する。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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