政府が「外国企業による対フランス投資審査のガイドライン」を発表

(フランス)

パリ発

2022年09月22日

フランスの経済・財務・産業デジタル主権省は9月9日、同日発効の「外国企業による対フランス投資審査のガイドライン」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

外国企業が対フランス投資を行う際、事前認可が必要となるのは、(1)外国企業がフランス企業の経営権を掌握、あるいはEU域外企業がフランス企業の議決権の25%(上場企業の場合、2022年12月31日まで10%)超を取得する場合で、(2)公権力の行使に関与することで、国防上の利益を侵害する可能性、または公共の秩序および公共の安全を侵害する可能性がある事業を行っている場合と規定されている(ジェトロウェブサイト参照)。

同ガイドラインには、(1)対フランス投資規制の適用範囲(6~25ページ)、(2)認可の手続きの流れおよび事業活動の事前審査(26~41ページ)、(3)認可のフォローおよび条件の再検討(42~49ページ)、について具体的に記載されている。経済・財務・産業デジタル主権省国庫総局は、対フランス投資に係る審査においてこのガイドラインを適用し、最大限の法的確実性を保証する、と確約している。

政府は、2019年5月施行の「企業の成長・変革に関する法(通称PACTE法)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」により、担当相の差し止め命令の強化などを導入し、対フランス投資の審査を強化した。また、2019年12月31日付首相政令(デクレ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで規制対象の指定業種を人工知能(AI)や量子技術などハイテク分野に拡大し、議決権取得の閾値を33%から25%に引き下げた。さらに2020年4月20日付の省令(アレテ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、新型コロナウイルス感染拡大によって戦略的産業分野が弱体化していることを受けて、規制対象業種にバイオテクノロジーを追加し(2020年5月11日記事参照)、2021年9月10日付省令(アレテ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで再生可能エネルギーを追加した。

同省(当時は経済・財務・復興省)は2022年3月、2021年の外国企業によるフランス企業の買収案件について発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。事前届け出があったのは328件だった。124件が審査を経て認可され、うち67件は条件付きで認可された(2022年3月25日記事参照)。

ブリュノ・ル・メール経済・財務・産業デジタル主権相は「PACTE法により補完されたフランスにおける外国投資の審査は、フランスの経済・産業・デジタルの主権に不可欠な手段だ。対フランス投資の審査に関するガイドラインの公表は、外国投資家が検討する手続きの予測を可能性と法的安定性を高めるとともに、フランスの魅力のさらなる強化に貢献するものだ」と表明した。

(奥山直子)

(フランス)

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