米シュルンベルジェとサウジアラムコ、脱炭素化のデジタルソリューションで協業

(米国、サウジアラビア、英国、ルクセンブルク、ノルウェー)

ヒューストン発

2022年09月27日

米国石油サービス大手のシュルンベルジェ(本社:テキサス州ヒューストン)は9月20日、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ(以下、アラムコ)と、産業界の脱炭素化を支援するデジタル・プラットフォームを共同で開発する計画を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

本プラットフォームを活用することにより、石油・ガス、化学、公益事業、セメント、鉄鋼などの企業は、排出した二酸化炭素(CO2)の測定や検証が可能になるとしている。最終的には、水の管理やメタン排出の測定、フレアリングの削減と防止、CO2回収・貯留(CCS)の利用なども想定される。

シュルンベルジェのオリビエ・ル・プーチ最高経営責任者(CEO)は「両社は、長年にわたる協業と提携の歴史を活用して、世界の機関がCO2排出を管理し、持続可能に関する野心的な目標を達成可能とする、持続可能なデジタル・エコシステムの提供を望んでいる」「この持続可能なプラットフォームは、エネルギー分野や脱炭素化が困難な産業分野が低炭素の未来に目を向ける中、ゲームチェンジャーとなる」と述べている。

シュルンベルジェは、石油・ガス開発の生産性向上や脱炭素化に取り組んでおり、2022年4月以降の取り組みとして、英国シンテラと光ファイバー事業での提携(2022年4月8日記事参照)、ルクセンブルクのサブシー7と海底開発の連携継続の合意(2022年6月13日記事参照)、米国のハイゾン・モーターズと水素燃料電池活用で連携(2022年6月28日記事参照)を発表している。さらに8月には、ノルウェーのアケル・ソリューションズおよびサブシー7と海底開発の合弁会社設立(2022年8月31日記事参照)、9月には、ノルウェーのコグナイトと、石油・ガス海底生産データ統合で提携(2022年9月16日記事参照)、独立系ソフトウエアベンダー向けにデジタル・プラットフォーム・パートナー・プログラム開始(2022年9月21日記事参照)を発表した。

(沖本憲司)

(米国、サウジアラビア、英国、ルクセンブルク、ノルウェー)

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