米アリゾナ州共和党予備選、知事・州務長官・連邦上院議員はトランプ氏支持候補が勝利

(米国)

ロサンゼルス発

2022年08月05日

米国アリゾナ州で82日、同州選出の州知事、州務長官、州司法長官のほか、連邦上下院議員などの予備選挙が行われた。同州の共和党予備選では、ドナルド・トランプ前大統領が支持する候補者の動向が注目を集めていた。

そのような中で、州知事選挙の共和党予備選では、カリ・レーク氏(元テレビキャスター)が46.8%(現地時間84日午後10時時点、以下同じ)、カリン・テイラー・ロブソン氏(コンサルティング会社経営)が44.0%の得票を獲得し、レーク氏が僅差で勝利した。トランプ前大統領がレーク氏、マイク・ペンス元副大統領やダグ・デューシー知事がロブソン氏を支持し、さながら代理戦争の様相を呈していた。各種世論調査でもレーク氏のリードが伝えられていた(2022年7月7日記事参照)。

民主党予備選では、ケイティ・ホブス氏(州務長官)が72.6%の得票を獲得して勝利した。

州務長官選挙の共和党予備選では、トランプ前大統領が支持するマーク・フィンケム氏(アリゾナ州下院議員)が41.5%の得票を獲得し、デューシー知事が支持する候補者などに勝利した。

連邦上院議員選挙の共和党予備選では、ブレーク・マスターズ氏(ベンチャーキャピタリスト)が39.4%の得票を獲得して勝利した。世論調査では、マーク・ブルノビッチ氏(州司法長官)が当初リードしていたが、6月にトランプ前大統領がマスターズ氏への支持を表明して構図が逆転し、マスターズ氏の優勢が伝えられていた(2022年7月20日付地域・分析レポート参照)。11月の連邦上院選本選でマスターズ氏は、民主党現職のマーク・ケリー氏と争うことになる。

アリゾナ州は共和党の牙城と目され、大統領選挙では2000年以降の共和党候補者が勝利してきたが、2020年の選挙ではトランプ前大統領(共和党)が敗北していた。今回のアリゾナ州の共和党予備選挙では、トランプ前大統領が支持して注目を集めた候補者がいずれも勝利しており、同州ではトランプ前大統領が一定の影響力を維持していることが示された。

(永田光)

(米国)

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