IMF、2022年のブラジル経済成長率見通しを1.7%に上方修正
(ブラジル、中南米)
サンパウロ発
2022年08月01日
IMFは7月26日、最新の「世界経済見通し」を発表し(2022年7月28日記事参照)、2022年のブラジルの経済成長率(実質GDP伸び率)を1.7%と予測した。直近の4月発表の見通しでは0.8%(2022年4月25日記事参照)としており、0.9ポイント上方修正した。
7月26日付の現地紙「バロール・インベスチ」によると、IMFは世界的なコモディティー価格の上昇を考慮したとしている。またIMFは、中南米域内で経済規模の大きなブラジルなどの経済回復は、2022年の中南米・カリブ諸国の経済成長率(成長率予測3.0%)を下支えしていると説明した。
ブラジル中央銀行の週次レポート「フォーカス」(注)は7月22日、2022年の同国の経済成長率見通しを1.9%、経済省は7月14日付で2.0%と予測している(2022年7月28日記事参照)。
2023年のブラジルの経済成長率見通しについては、IMFは1.1%と予測した。直近の4月に発表した1.4%から0.3ポイント下方修正した。IMFは7月26日付の公式ブログで「先進国がインフレ対策として金利を引き上げるのに従い、とりわけ新興国の財政状況は厳しくなる」と説明している。
(注)フォーカスは、中銀がブラジル国内100機関以上の金融機関を対象として行った予測をアンケートでまとめたもの。毎週金曜日の集計を基に平均値を算出し、翌週の月曜日に公表される。
(古木勇生)
(ブラジル、中南米)
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