EV展示会、電動バイクの新ブランド発表

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年08月03日

インドネシアの首都ジャカルタにおいて7月下旬、電気自動車産業協会(Periklindo)主催の電気自動車(EV)展示会「ペリクリンドEVショー(PEVS)」が開催されたが(2022年7月25日記事参照)、EVだけでなく、複数の地場メーカーが電動バイクを展示した。

電動バイクメーカーのィゴ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますDAVIGO)は、PEVSで自社製品「ダフィゴ・スペース」を初めて発表した。オフザロード価格(注1)は1,870万ルピア(約168,300円、1ルピア=約0.009円)だ。電池は中国製のグラフェン電池(注2)を使用しており、フル充電の状態で120キロの走行が可能だ。担当者によると、部品の多くは中国から輸入されており、組み立てはジャカルタ近郊の工場で行われている。

写真 「ダフィゴ・スペース」(ジェトロ撮影)

「ダフィゴ・スペース」(ジェトロ撮影)

地場電動バイクメーカーのラカタ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますRAKATA)は、「NX8」と「S9」をPEVSで展示した。担当者によると、前者はリチウムイオン電池を採用しており、フル充電の状態から110キロの走行が可能だ。オンザロード価格で5,400万ルピアに設定されている。後者はスクータータイプで、価格は1,700万ルピアと低めに設定されている。両者とも、部品の多くは日本や中国から輸入されており、ダフィゴ同様に組み立てはインドネシアで行われている。

写真 「NX8」(ジェトロ撮影)

「NX8」(ジェトロ撮影)

同国では「グシッツ」や「スムート」など、国営企業や民間企業により開発された電動バイクが既に販売されている。それらは、BtoCのみならず、配車・輸送サービス大手ゴジェックなどと提携するかたちで、BtoB向け利用も進んでいる(2022年3月4日記事参照)。

(注1)「オフザロード価格」は、車両登録証の取得手数料などを含めない車両本体の価格。一方、「オンザロード価格」は、同手数料などを含めた価格。

(注2)炭素原子が網目のように六角形に結びつき、シート状になったものをグラフェンといい、熱伝導や電気伝導に優れる。

(上野渉)

(インドネシア)

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