インドネシアでEVショー開幕、タイの展示会と違いも
(インドネシア、タイ、中国、韓国)
バンコク発
2022年07月25日
インドネシアの首都ジャカルタで7月22日、電気自動車産業協会(Periklindo)主催の電気自動車(EV)展示会「ペリクリンドEVショー(PEVS)」が開幕した。31日まで開催する。PEVS開催は今回が初めてで、プレスリリースによると、約50社が出展し、10日間で10万人の来場、5,000億ルピア(約45億5,000万円、1ルピア=約0.0091円)の成約を見込んでいる。
ペリクリンドは2021年4月に設立された比較的新しい団体で、中国系メーカーの東風小康汽車(DFSK)、上汽通用五菱汽車や、地場企業の電気バスメーカーのモビル・アナック・バンサ(MAB)、電動バイクメーカーのスムート・モーターなどが加盟している。
ジェトロが7月23日に会場視察したところ、特に現代自動車、五菱汽車、DFSKのブースが目立ち、インドネシアが2022年のG20議長国であることや、同国の産業政策「インダストリー4.0」を踏まえて積極的にアピールしていた。日本勢では、三菱ふそうの電気小型トラック「eCanter」や日産自動車のEV「リーフ」が出展された。そのほか、ルノーやテスラのEV展示も見られた。四輪以外では、地場系や中国・韓国系の電動バイクのブースが多かった。EVや電動バイクの試乗会も併催された。
EVの価格を聞き取りしたところ、DFSKのミニEVが約2億ルピア、五菱汽車のエアEVが約3億ルピア、日産のリーフは約7億3,000万ルピア、現代のアイオニック5は約7億3,000万ルピア~約8億3,000万ルピアだった。
タイで近年に開催されているモーターショーと比較すると、タイでは上海汽車や長城汽車が大規模なブースを構えてEVを展示しているが、PEVSでは両ブランドは出展していなかった。また、タイでは中国系メーカーを中心に、EVブースが混雑している様子が散見されるが(2022年2月25日付地域・分析レポート参照)、今回のPEVS視察時では、各ブースの来客はまばらで、EV購入に向けた高い関心や積極的な様子は確認できなかった。
(北見創)
(インドネシア、タイ、中国、韓国)
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