ADB、バングラデシュの経済成長率(6.9%)予測を据え置き
(バングラデシュ)
ダッカ発
2022年08月18日
アジア開発銀行(ADB)は、7月21日に「2022年版アジア経済見通し(補足版)」(2022年8月16日記事参照)を発表した。この中で、南アジアの2022年のGDP成長率を、前回2022年4月の発表(2022年4月12日記事参照)より0.5ポイント低い6.5%と予測しつつも、バングラデシュについては前回発表の6.9%のGDP成長率予測(2022年4月18日記事参照)を据え置いた。ADBは同調査において、バングラデシュ統計局発表の2021/2022年度(2021年7月~2022年6月)成長率の暫定値7.2%を引用し、急速な経済活動の回復や民間投資を背景とした工業分野およびサービス分野の成長や、貿易(2022年7月13日記事参照)の伸長が経済成長の原動力となったと分析した。
バングラデシュの物価上昇率について、2022年予測(6.0%)は据え置きつつ、2023年は、国際的な食糧やディーゼル油・天然ガスを含む資源価格の上昇を受け、わずかに上方修正したと発表した(注)。他方、物価上昇は、食品セクターはじめに顕著にみられる状況で(2022年7月27日記事参照)、市民生活に及ぼす影響など、引き続き注視する必要がありそうだ。
(注)2023年のバングラデシュの物価上昇率は公表されていないものの、南アジア全体では4月から1.1ポイント増の6.6%に上方修正された。
(山田和則)
(バングラデシュ)
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