米イリノイ州、サル痘感染拡大で緊急事態宣言
(米国)
シカゴ発
2022年08月05日
米国イリノイ州のJ.B.プリツカー州知事(民主党)は8月1日、サル痘の公衆衛生上の緊急事態を宣言し、イリノイ州を災害地域に指定する宣言をした。この宣言によって、イリノイ州公衆衛生局(IDPH)は、イリノイ州緊急事態管理局(IEMA)の支援と、州および連邦政府の復興支援資金により、ワクチンと検査の能力を拡大することができる。また、ワクチンを最も感染の影響を受けたコミュニティーに効率的に届けるために、複雑な物流と州内のワクチンの輸送の迅速化を支援する。
プリツカー知事は「サル痘はまれな病気だが、潜在的に深刻な病気であり、まん延を防ぐために利用可能なあらゆる公衆衛生資源を利用する必要がある」とし、現在LGBTQコミュニティーから感染者が多く出ていることに関して「彼らが安全であるために必要なリソースを確保し、また彼らが必要な医療を受ける際に非難を受けることがないようにする」と述べた。
7月28日の時点で、イリノイ州は約7,400本のワクチン、同州の感染者の85%を占めるシカゴ市は約1万8,700本のワクチンを受け取っている。
8月4日現在、米国で確認されているサル痘の感染者は約7,102人で7月下旬から2倍に増加しており、うちイリノイ州の感染者数は571人と、全米で3番目に多い州だ。現在、全米ではイリノイ州のほか、ニューヨーク州・市(2022年8月3日記事参照)、カリフォルニア州(2022年8月3日記事参照)が緊急事態を宣言している。
(星野香織)
(米国)
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