プーチン大統領、ブラジル向け肥料供給の継続を明示

(ブラジル、ロシア)

サンパウロ発

2022年07月01日

6月27日付のブラジル現地紙「カナル・ルラル」は、ロシア政府がブラジル向け肥料供給を継続すると発表したことを受け、「2月時点では、(国内の)肥料の確保に懸念があったものの、カナダやナイジェリア、エジプトからの肥料輸入量が増加している中、ロシアから肥料が継続的に供給されることは(ブラジルの農業界にとって)安心感が一層増す」との、コモディティ分野のコンサルティング業務などを行うアグロインベスチのジェファーソン・ソウザ肥料アナリストのコメントを報じた。

ロシア大統領府は6月27日、同国のウラジーミル・プーチン大統領とブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領との電話会談において、プーチン大統領が「ロシアはブラジル向けに肥料供給を継続する義務を果たす」と述べたことを明らかにした。ブラジルでは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や、ベラルーシが経済制裁を受けたことなどにより、十分な量の肥料を確保する見通しが不透明になっていた(2022年5月31日記事参照)

ロシア大統領府は、西側諸国の制裁で崩壊した世界の食糧や肥料の自由貿易構造を修復することの重要性を強調し、食料安全保障の観点で世界の農産物と肥料市場が厳しい状況になったことを踏まえ、今回の決断に至ったと述べている(ロシア大統領府6月27日付発表)。

ブラジルにとって、ロシアは肥料の最大の輸入相手国。2022年2月にボルソナーロ大統領とプーチン大統領がロシアで会談した際の共同声明では、農業は1つの協力分野となっていた(2022年2月24日記事参照)。ブラジルは、肥料の調達先多角化のため、2022年3月にテレーザ・クリスチーナ前農業・畜産・供給相がカナダを訪問し、現地企業に対しブラジル向けの供給を拡大するよう働きかけた。そのほか、肥料の国産化を促進する「国家肥料計画2022-2050」(政令第10,991号)が3月11日に施行した(2022年3月22日記事参照)

(古木勇生)

(ブラジル、ロシア)

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