インド標準規格BIS当局、新型コロナ規制緩和受け国外工場視察を再開

(インド)

ムンバイ発

2022年07月27日

インドでは、201710月に施行した2016年改正インド標準規格(Bureau of Indian StandardBIS)と、強制認証制度(Compulsory Registration SchemeCRS)に基づき、国外に製造拠点を持つ事業者が該当製品をインドへ輸出・販売するには、BISが定めた標準規格に沿って製造し、国外製造資格スキーム(FMCS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに従って品質適合性を満たした上で、商品の輸入ライセンスを事前に取得する必要がある。さらに、BIS当局による当該製品の製造工場視察の受け入れ、設備や機械の詳細や製造工程の説明、サンプル品の提供や試運転の実施などを必須としている。

しかし、BIS当局は20203月以降、新型コロナ禍で担当者を国外に派遣できずに工場視察が中断し、国外で新たな認証を取得できない状況が事実上続いていた(2021年5月31日付地域・分析レポート参照)が、このほど各国・地域の検疫ルールが緩和したことを受けて、国外工場視察を再開した。

ジェトロがBIS外国製造業審査部門に問い合わせたところ、「BIS担当者の派遣(国外工場視察)は、新型コロナウイルス感染対策にかかる検疫ルールから強制隔離を不要とした国・地域の申請案件に対して順次再開している」「日本での視察再開に向けて、在インド日本大使館に照会した結果、(日本の検疫ルールに従って)強制隔離の必要がない3回目の新型コロナワクチン接種完了者を間もなく指名して派遣できる見込みだ」との回答を得た(7月19日)。

インドでは、410日から一般成人(1859歳)を対象とした3回目のワクチン(ブースター)接種を実施しており(2022年4月19日記事参照、対象は2回目接種日から6カ月以上経過した18歳以上の成人)で(2022年7月20日記事参照)、720日時点で18歳以上成人の2回接種完了者は85,000万人。

(松永宗徳)

(インド)

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