ドイツ、世界初となる自動運転車認可にかかる政令を承認

(ドイツ)

ミュンヘン発

2022年06月03日

ドイツ連邦参議院(上院)は5月20日、公道でのレベル4(注)の自動運転を可能にする「自動運転車両の認可及び走行に関する政令」を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これによってドイツは、自動運転のための法的枠組みを構築した世界最初の国となった。

今回の政令が承認されるまでに、まず2021年5月、シャトル交通サービスや自動運転ミニバスなどの特定分野に限定して、公道でのレベル4の自動運転を可能にする道路交通法改正案(自動運転法)(2021年2月16日記事参照)が連邦議会(下院)と連邦参議院で可決された。その後、この自動運転法は7月27日に官報に掲載され、翌28日に施行された(2021年6月7日記事参照)。本政令は2022年2月に連邦政府によって閣議決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされ、今回の連邦参議院の承認によって成立したもの。

ドイツ自動車産業連合会(VDA)のマネージング・ディレクターのヨアヒム・ダマスキー氏は、同政令の成立後、公道での自動運転車両の走行を実現させるためには、今後当局と協力して各種対応を進めていく必要があるとコメントした。具体的には、(1)車両の検査や認証に関するルール作り、(2)地方でも第5世代移動通信システム(5G)を利用可能にする、(3)自動運転シャトルバス用など専用道路の建設などを挙げた。また、ダマスキー氏は「2022年末までに、ドイツ国内初となる自動運転車両が公道を走行することを期待したい」と述べた。

VDAの5月20日付発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、同政令はドイツ国内の自動車業界とも密接にかかわることから、今後も定期的に内容を見直していく必要があるとした。また、自動運転車両のユーザーが重要視するデジタルインフラの整備については、とりわけ大規模な投資が必要だとした。

個社の動きとして、ドイツ自動車大手のメルセデス・ベンツは2021年12月、世界で初めて、自動車線維持システム(ALKS)による自動運転の型式認証をドイツ連邦自動車局(KBA)から受けた(2021年12月9日記事参照)。高速道路などにおいて時速60キロ以下で同一車線を走行することを条件に、自動運転レベル3の車両の販売が可能になる。

(注)自動車技術者協会(SAE)が定義する自動運転のレベル。レベル3では、限定された領域内でシステムが原則全ての運転タスクを実施するが、作動継続が困難となる場合、運転者が適切な対応をする必要がある。レベル4では、限定された領域内で加速・操舵(そうだ)・制動を全てシステムが行い、ドライバーが全く関与しない状態での走行が可能。

(クラウディア・フェンデル、大河原楓)

(ドイツ)

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