上海市、東アジアの水素ハブ目指す規画発表

(中国)

上海発

2022年06月29日

上海市発展改革委員会は6月20日、「上海市水素エネルギー中長期発展規画(2022~2035年)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。主要目標は以下のとおり。

  • 2025年までに水素ステーションを70カ所前後建設し、国際的に影響力のあるユニコーン企業を5~10社育成。国際的に一流のイノベーション研究開発プラットフォームを3つから5つ構築。燃料電池自動車(FCV)の保有台数1万台突破を目標とする。水素エネルギー産業チェーンの産業規模が1,000億元(約2兆円、1元=約20円)を超えることを目指す。交通分野で年間5~10万トンの二酸化炭素排出を削減。
  • 2035年までに産業発展の水準について世界をリードするレベルに到達させる。交通、エネルギー、工業などの分野で豊富で多元的な応用を行い、海外の水素エネルギー輸入のための埠頭(ふとう)を建設し、東アジアの水素エネルギー貿易・取引センターを設置。

重点的に取り組む内容としては、以下のとおり。

  • 中長期的かつ持続的に水素供給のグリーン化を推進する。沖合洋上風力発電、バイオマス、干潟太陽光発電による水素製造を推進し、技術進歩を通じてグリーン電力による水素製造コストを段階的に引き下げる。
  • 水素ステーションの普及を、秩序を保ちながら積極的に推進する。既存のガソリンスタンドを改築し、水素充填(じゅうてん)設備を設置する。大容量の70メガパスカル(MPa)の水素ステーション建設を加速、規模を拡大し、乗用車と長距離大型トラックの需要に対応する。

このほか、目標達成のため、2021年8月に選定されたFCVモデル都市群の浙江省嘉興市、江蘇省南通市、山東省淄博市、江蘇省蘇州市、寧夏回族自治区寧東能源(エネルギー)化工基地、内モンゴル自治区オルドス市とも協力体制を強化し、水素エネルギー産業の構築を図るとしている(2021年9月1日記事参照)。

国家発展改革委員会が3月に発表した「水素エネルギー産業発展中長期規画(2021~2035年)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」では、2025年までのFCV保有台数目標は全国で5万台とされているが(2022年3月29日記事参照)、今回の上海市の規画によると、上海市だけで全国の保有台数目標の20%を占めることになる。また、海外からの水素エネルギー輸入や、東アジアの水素エネルギー貿易・取引センターを設置する目標を掲げるなど、中国のみならず東アジアの水素エネルギーハブを目指すものとなっている。

(高橋大輔)

(中国)

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