ウルグアイとブラジル、フリーゾーン原産品への関税を相互に撤廃

(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール)

ブエノスアイレス発

2022年06月23日

ウルグアイ外務省は6月20日、ブラジルとの間に締結しているラテンアメリカ統合連合(ALADI)の経済補完協定(ACE)2号を改定する第83次追加議定書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に署名したと発表した。これにより、ブラジル向けに輸出するウルグアイ国内の全てのフリーゾーン原産品が関税削減の恩恵を受けることができる。これまでは、国内に12あるフリーゾーンのうちコロニア、ヌエバ・パルミラの2つのフリーゾーンに限定されていた。追加議定書は、両国がALADIに付託してから5日後に発効する。

ALADIは1980年に締結されたモンテビデオ条約により、ラテンアメリカ共同市場の創設を目的に創設された。モンテビデオ条約第11条は、加盟国が部分条約として経済補完協定を個別に締結し、相互に関税を譲許することを認めている。ACE2号は、ブラジルとウルグアイが1982年締結した経済補完協定で、それぞれの原産品について関税を譲許することを定めている。

メルコスール共同市場理事会(CMC)決定8/1994号第2条は、加盟国の自由貿易地域から他の加盟国に出荷・輸入される貨物については、加盟国の原産品だったとしても、対外共通関税を適用することを定めた。ただし、ブラジルのマナウス・フリーゾーンとアルゼンチンのティエラ・デル・フエゴ・フリーゾーン、ウルグアイのコロニア、ヌエバ・パルミラ・フリーゾーンについては、各国の合意に基づき2国間貿易については例外としていた。

今回の追加議定書により、ブラジル向けに輸出されるウルグアイ国内の全てのフリーゾーン原産品について、関税が撤廃される。関税撤廃の対象品目は、ACE18号、つまりメルコスール域内貿易で関税が撤廃されている品目と同一。従って、完成車や自動車部品、砂糖など、ACE18号が域内関税撤廃の例外品目としている品目は同様に例外となる。原産地規則は、メルコスール原産地規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが適用される。

ウルグアイとブラジル両国の外相は、6月に開催された第9回米州首脳会議の会期中に米国ロサンゼルスで会談し、フリーゾーン原産品への関税撤廃と対外共通関税率の引き下げで合意したと報じられている(6月10日付現地紙「エル・オブゼルバドール」)。

ブラジルは対外共通関税率の引き下げをかねて主張してきたが、ウルグアイは「対外共通関税率の引き下げ」と「対外通商交渉はメルコスール一体で行うという取り決めの見直し」の2点を主張しており、意見の食い違いから実現していなかった(2021年11月18日付記事参照)。そのため、ブラジルは2021年11月と2022年5月に自国の関税を一方的に引き下げる措置を取った(2021年11月18日付記事参照)。今回、ウルグアイが容認したことで、対外共通関税率の引き下げに関するメルコスール域内の議論は進展するとみられる。

(西澤裕介)

(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール)

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