アルマトイ州に原子力発電所建設へ

(カザフスタン)

タシケント発

2022年06月16日

カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は6月9日、ヌルスルタン市で行われた第34回外国投資家評議会の総会で、原子力発電所の建設用地を決定したと発表した(カズインフォルム6月9日)。

建設用地はアルマトイ州ウルケン村。バルハシ湖西南に位置し、ソ連時代にカザフスタン南部の電力不足を補うために火力発電所が建設される予定だった場所とされる(テングリニュース2019年4月11日)。カザフスタンでは、2014年に原子力発電所建設計画が持ち上がったが、当時は電力に余裕ある状況で、同計画は凍結されていた。2021年9月にトカエフ大統領は、国内の電力不足解消のため原子力発電所の建設推進を発表した(2021年9月13日記事参照)。東部アバイ州のクルチャトフ市のほか、数カ所が候補地となっていた。

ボラト・アクチュラコフ・エネルギー相は、2022年にウルケン村の地質・水質・生態調査を行い、2023年には採用する技術を決定すると述べている(カズインフォルム6月9日)。「インビジネスKZ」(6月9日)によると、カザフスタン政府が調査中の原子炉発注先候補として、GE日立ニュークリア・エナジー(米国・日本)、韓国水力原子力(KHNP)、中国核工業集団(CNNC)、ロシア国営原子力公社ロスアトム(ロシア)、フランス電力(EDF)などが挙げられた。

カザフスタンの発電所は大部分が石炭火力で、老朽化も深刻だ。太陽光発電や風力発電などの設置も行われてはいるが、世界有数のウラン産出国であり、脱炭素化も視野に入れて、クリーンエネルギーと位置付けられる原子力発電の導入は今後の国内の安定的な電力供給に不可欠と判断したもようだ。

政府は、中国広核集団(CGNPC)の協力による燃料生産(2021年9月7日記事参照)や、ロスアトムと原子力エネルギーの平和的利用分野の技術者養成に関する覚書を交わすなど(カザフスタン大統領府ウェブサイト2022年2月10日)、原子力分野の技術移転を積極的に進めようとしている。

(増島繁延)

(カザフスタン)

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