米CDC、6カ月以上5歳未満の子供への新型コロナワクチン接種を承認

(米国)

ニューヨーク発

2022年06月22日

米国疾病予防管理センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は6月18日、新型コロナウイルスワクチン接種の推奨対象年齢に、6カ月以上5歳未満の子供も含めると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

米国食品医薬品局(FDA)は前日の17日、ファイザー・ビオンテックとモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、緊急使用許可の対象年齢を生後6カ月以上に引き下げると発表していた(2022年6月20日記事参照)。CDCの発表を受けて、各州では同年齢層へのワクチン接種の準備が進められている。

ニューヨーク州では18日までに、ニューヨーク市以外の州内ワクチン提供施設で、少なくとも合計3万9,000回分を発注済みで、州はさらなる追加発注にも対応できるよう取り組んでいるとしている。ニューヨーク市は発注済みのワクチン数は現時点では発表していないものの、5歳未満の子供への接種を提供する市営の施設は、連邦政府の最終許可を受け次第、早くて22日から接種を開始する予定だとしている。

5歳未満のワクチン発注は6月3日から受け付けが開始され(2022年6月13日記事参照)、フロリダ州以外の全州は6月15日までに事前発注を済ませた。米メディアのポリティコによると、フロリダ州保健局トップのジョー・ラダポ外科医総長はワクチンに対して懐疑派で、事前発注しなかった理由として「州が極めて複雑な配分調整に関わるべきではなく、また、全ての子供に対してワクチン接種を推奨しているわけではないため」と述べた(「ポリティコ」6月15日)。同州ではその後の17日、ワクチン接種を推進する周囲からの圧力に直面し、州の各医院や医師に対して事前発注を許可している(「ニューヨーク・タイムズ」紙6月17日)。同州はこれまで、CDCが義務化していたマスク着用を無効化(2022年4月20日記事参照)とするなど、新型コロナウイルス関連の規制にも反対の姿勢を示していた。

(吉田奈津絵)

(米国)

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