江蘇省、低リスク地域からの貨物輸送でPCR検査陰性証明を不要に

(中国)

上海発

2022年06月03日

中国の江蘇省交通運輸庁は5月26日、省内の生産活動や生活秩序の回復(2022年5月11日記事参照)に伴い、高速道路出口での1日当たり交通量が従前の20万台から120万台余りに増加し、間もなく180万台に達するとの見通しを発表した。

同省政府は5月16日、基礎インフラ投資建設加速に関する若干の措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表。この中で、物資の輸送需要への対応を強化するため、新型コロナウイルス感染の低リスク地域からの貨物車両に対する防疫措置のための通行制限を全面的に撤廃することなどを関係部局に通知していた。これを受け、同交通運輸庁は、低リスク地域からの旅客貨物車両に対して、防疫措置のための通行制限を全面的に撤廃し、48時間以内のPCR検査陰性証明のチェックを不要とするよう求めていた。ただし、中高リスク地域からの旅客車両に対しては、48時間以内のPCR陰性証明をチェックする措置を継続するとしている。

また、同庁は5月25日午前0時から、江蘇省で使用してきたQRコードのない紙の通行証の発行を停止し、「江蘇省重点物輸送車両通行証オンライン処理プラットフォーム」で電子通行証を発行外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますすることを明らかにした。発行済みのQRコードがない紙の通行証については、有効期間満了までは使用を認める。

江蘇省を含む華東地域では、新型コロナウイルス感染拡大を受けた上海市の封鎖管理などにより、市をまたぐ移動時の通行証取得や度重なるPCR検査が要求され、物流面で影響が生じている(2022年5月24日記事参照)。江蘇省の低リスク地域からの通行制限撤廃や、電子通行証発行などの取り組みにより、物流の早期正常化が期待される。

(尹世花)

(中国)

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