蘇州市内のほとんどの企業が生産再開と発表

(中国)

上海発

2022年05月12日

中国江蘇省蘇州市の顧海東副市長は5月6日の記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、4月29日以降7日連続で市内の新型コロナウイルスの感染者がゼロとなったと発表した。同市では前回(4月29日)の記者会見以降、市内の封控区86カ所、管控区75カ所が解除されたという。これに伴い、4月29日時点と比較すると、防疫管理が強化されているエリアの封控区と管控区(注1)の居住者に該当する人数も、封控区は約4万人近く、管控区は約24万4,000人減少した。5月4日に市内全域が低リスク地域と指定され、他区域への移動制限が緩和された。また、5月5日午前0時から封控区、管控区を除く市内全域で徹底した防疫対策を前提として生産活動を回復させている。

5月5日時点で、蘇州市の一定規模以上の工業企業(注2)1万2,486社の再稼働率は99.6%に達した。感染拡大の影響が最も大きかった蘇州市下の県級市である昆山市や太倉市でも、全面的に再稼働している。また、蘇州市内の再稼働済みの一定規模以上の工業企業の稼働率は、稼働率80%以上が48.8%、稼働率60%~80%が28.9%で、生産の回復が見受けられる。

また、蘇州市はサービス業の防疫ガイドラインを作成し、郵便速達、交通、銀行、ショッピングモール、スーパー、理容業などの秩序ある活動再開を推進している。

学校については、5月8日から中学3年生は登校を再開し、翌9日から正式に対面授業を再開した。蘇州市教育局の周志芳局長は教師と学生、職員に対し、登校再開後1週間は毎日1回のPCR検査を実施、2週目は全体の状況を見ながら調整を行い、学校の安全と安定を確保すると述べた。

(注1)「封控区」「管控区」は次のとおり。

  • 「封控区」:封鎖管理期間に小区(マンション群、団地単位)レベルで感染者が報告された地区。住民は7日間の封鎖管理に加え、7日間の社区健康管理となる。感染者のいる棟は14日間の封鎖管理。
  • 「管控区」:「封控区」となった小区を有する街道や鎮(区の下の行政レベル)。7日間の社区健康管理。

(注2)一定規模以上の工業企業とは、年間の業務収入が2,000万元(約3億8,000万円、1元=約19円)以上の工業企業を指す。

(尹世花)

(中国)

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