カナダ中銀、政策金利を0.5ポイント引き上げ1.5%へ

(カナダ)

トロント発

2022年06月02日

カナダ中央銀行は6月1日、政策金利を0.5ポイント引き上げ1.5%とすると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。政策金利は通常、0.25ポイント刻みで変動するが、0.5ポイントの利上げは前回4月13日(2022年4月14日記事参照)に続き2回目となる。カナダでは、消費者物価指数が2022年3月の6.7%(2022年4月21日記事参照)に続いて同年4月には6.8%に達し、インフレ抑制が喫緊の課題となっていることから、今回の動きは市場では広く予想されていた。

中銀は声明文で「消費者物価指数は当面さらに上昇を続け、その後、緩やかに上昇するとみられる」とした上で、「金融政策手段を用いてインフレ率を目標値に戻し、インフレを安定させる」とし、2022年4月に開始した「量的引き締め」についても、政策金利の補完的な手段として継続していくことを明らかにした。

また、中銀は「経済活動は旺盛で需要超過な状況が続いている」との見方を示し、「2022年第1四半期のGDP成長率は3.1%(2022年6月1日記事参照)となり、これは中銀が4月に発表した予測に一致した」と述べた。加えて、「求人倍率や賃金の上昇がみられるほか、住宅市場については例外的な高水準から緩和傾向にある」と現状を分析した上で、「旺盛な個人消費に加え、輸出拡大が予想されることから、第2四半期は堅調に推移する」と見込んだ。

さらに、今後の動向として「経済が需要超過の状態にあり、インフレ率が目標を大幅に上回って推移し、短期的に上昇すると予想されることから、金利をさらに引き上げる必要があると判断している」とし、2%のインフレ目標を達成するというコミットメントを果たすために、「必要であれば、より強力に行動する用意がある」とした。

中銀による今回の発表を受け、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ傘下のRBCエコノミクスのシニアエコノミスト、ジョシュ・ナイ氏は「中銀のタカ派的な声明は、7月にさらに0.5ポイントの利上げを行うというわれわれの予想を裏付けるものであり、金利は2~3%の中立金利の下限まで引き上げられるだろう。ただ、中銀は2%で利上げを中断するようには思えず、9月と10月に0.25ポイントずつ追加利上げを実施し、最終的に2.5%に落ち着くのではないか」と予測した(「RBCエコノミクス」6月1日)。

次回の政策金利発表は7月13日に予定されている。

(飯田洋子)

(カナダ)

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