新憲法下で知事を任命、教育省を改編

(カザフスタン)

タシケント発

2022年06月21日

カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は6月11日、地方行政機構の再編(2022年5月9日記事参照)に伴って新設した3州の知事を任命した(大統領府ウェブサイト6月11日)。

ウルタウ州知事にベリク・アブディガリウリ氏、ジェティスー州知事にベイビト・イサバエフ氏、アバイ州知事にヌルラン・ウランハエフ氏がそれぞれ就任した。なお、ダニヤル・アフメトフ・東カザフスタン州知事とジェニス・カシムベク・カラガンダ州知事は留任、アルマトイ州知事にはマラト・スルタンガズィエフ氏がカナト・ボズムバエフ氏に代わって就任した(添付資料表参照)。

従来の憲法下では、大統領が州知事を直接任命する権限を有していたが、6月5日に行われた国民投票で承認(2022年6月10日記事参照)された改正憲法では、大統領が州知事を任命する場合、2人以上の候補者を推薦し、地方議会の投票によって選出する。今回任命された知事も、大統領が推薦した2人の候補者を各地方議会が投票で選出した。

教育科学省を教育省と科学高等教育省に分割

トカエフ大統領は同11日、大統領令第917号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます「カザフスタン共和国行政システムをさらに改善するための措置について」に署名した。教育科学省を、初等・中等・職業教育、子どもの権利保護などを管轄する「教育省」と、高等・大学院教育、科学研究、言語政策などを管轄する「科学高等教育省」の2つに分割した。教育科学省の分割により、科学アカデミーの再建など科学分野の改革に着手するもようだ。教育相にはアスハト・アイマガムベトフ教育科学相が就任し、科学高等教育相にはサヤサト・ヌルベク氏が任命された。ヌルベク氏は前下院議員で、日本での研修や日系企業が関わる建設プロジェクトに参画した経験がある。

(増島繁延)

(カザフスタン)

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