ベトナム、入国前の新型コロナ検査が不要に

(ベトナム)

ホーチミン発

2022年05月17日

ベトナム政府は5月13日付の公電416/CD-TTgにより、15日午前0時から、ベトナムへの入国者に求めていた新型コロナウイルスの検査要件を停止した(注1)。今般の措置により、ベトナムへの渡航に際して、新型コロナウイルスの陰性証明書を取得することが不要となる。

従来の規制では、ベトナムへの入国に当たり、PCR検査の場合は出国前の72時間以内、迅速抗原検査の場合は同24時間以内の検査実施が必要だった(2022年3月18日記事参照)。

ベトナム政府は3月15日に入国後の隔離措置を撤廃し、また、4月27日以降は入国前24時間以内のオンライン医療申告を不要とするなど、新型コロナウイルスに関する水際対策の緩和を進めてきた。

一連の入国制限の緩和を受け、ベトナムでは出張者や観光客が戻り始めており(2022年5月13日記事参照)、5月15日以降に事前の新型コロナウイルス検査が不要となることで、今後さらに訪問者が増加することが期待される(注2)。

なお、ベトナム保健省の発表によると、国内における最近1週間(5月9~15日)の1日当たりの新規感染者数の平均は2,493人、死者数の平均は1.3人で、新型コロナウイルスの感染状況は減少・抑制傾向が続いている(注3)。

(注1)同公電によると、一時的な停止という扱いだが、期限は定められていない。なお、在ベトナム日本大使館のウェブサイトPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に同通達の仮訳が掲載されている。

(注2)入国後10日間は健康観察期間となる。また、ベトナムで感染が発覚した場合、ベトナム国内で原則7日間の隔離が必要となる点は留意を要する(2022年5月9日記事参照)。

(注3)同期間における首都ハノイ市の1日当たりの新規感染者数は平均524人、南部ホーチミン市は平均32人。また、両市とも期間中の死者はゼロ。

(阿部浩明)

(ベトナム)

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