ベトナム、入国後の規制措置を緩和、検査・隔離が不要に

(ベトナム)

ホーチミン発

2022年03月18日

ベトナム保健省は3月15日、公文書1265/BYT-DPにより、海外からベトナムへの入国者について、出国前に受けた新型コロナウイルス検査が陰性であれば、入国後の検査および隔離措置が不要となる方針を示した。具体的には、以下のとおりだ。

空路で入国する場合、PCR検査であれば出国前72時間以内、迅速抗原検査であれば出国前24時間以内に実施した検査において陰性であることが必要となる(注1)。

また、入国前に、自身の健康状態について申告するほか、入国後10日間は健康観察期間となり、新型コロナウイルスの感染症状が出た場合には、医療機関への報告が必要となる。

同文書は、2021年12月16日付の公文書10688/BYT-MT(2021年12月21日記事参照)に代わるもので、入国後の検査や隔離措置については規定がないため、事実上、不要となった。また、2歳未満の子供については、出国前の検査も不要で、両親や親類と帯同するものとされている。

ビザ免除措置を再開、人の往来に係る規制緩和を促進

今般の入国措置の緩和と時期を同じくして、ベトナム政府は3月15日、日本など13カ国を対象として、ビザ免除措置を再開することを決定した(注2)。これにより、対象国の国民は、ベトナムの滞在期間が15日以内であれば、ビザ取得は免除される(政府公報3月15日)。

ベトナム政府は、新型コロナウイルスを「エンデミック」(一定の季節や地域に流行する感染症)とみなす検討も進める中(2022年3月9日記事参照)、外国人旅行客を含む人の往来の正常化に向け、規制緩和に動いたかたちだ。

(注1)陸路(道路、鉄道)や海路での入国で、規定の時間内の検査結果を提示できない場合は、入国後24時間以内に実施するPCR検査または迅速抗原検査の結果が陰性であることが条件となる。

(注2)対象国は、日本、ドイツ、フランス、イタリア、英国、スペイン、ロシア、韓国、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、ベラルーシの13カ国。

(阿部浩明)

(ベトナム)

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