ドイツ入国には新型コロナワクチン接種・陰性・回復証明書のいずれかが必要
(ドイツ、日本)
ベルリン発
2022年05月16日
日本からドイツへの入国手続き(5月13日時点)ついては、新型コロナウイルス関連の入国規則(2022年3月7日記事参照、注1)により、有効なワクチン接種証明書か、陰性証明書、または回復証明書のいずれかを所持する渡航者は、検査と隔離なく入国することができる。航空機を利用してドイツに入国する際の主な手続きと必要書類は以下のとおり。
1.日本からの入国前に準備すべき書類・手続きなど
12歳以上の全ての入国者はワクチン接種証明書、陰性証明書、回復証明書のいずれかを、日本出国前に航空会社へ提示する義務がある(注2)。有効なワクチン接種証明書を所持していない場合は、入国理由を証明する疎明書類として、ドイツ側の受け入れ企業などによる署名がある「出張理由書(ドイツ語)」を準備する必要があり、観光や知人訪問などを目的とした入国は認められていない。有効な証明書の条件は以下のとおり。
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ワクチン接種証明書:パウル・エーリッヒ研究所のウェブサイトに掲載されたワクチン
が有効。2回接種している場合は2回目接種後、14日間を経過している必要がある。3回接種済みの場合は3回目接種当日から接種済みと見なされる。日本の市区町村が発行するワクチン接種証明書は有効と認められている。
- 陰性証明書:日本出発時刻からさかのぼって48時間以内に受検したPCR検査の陰性証明書。抗原検査の場合はドイツ入国前48時間以内の受検。
- 回復証明書:90日前から28日前までの間に新型コロナウイルスに感染していたことを証明するPCR検査結果。
2.入国手続きの手順
ドイツ着陸後、空港内で検査などを受ける必要はなく、入国審査(パスポートやビザの確認)を終えると、空港を離れることができる。
入国後の行動制限は5月16日現在、公共交通機関や医療機関などでのマスク着用義務がある。着用するマスクはFFP2マスク、もしくは同等のマスクを指定している州もあるため、留意が必要だ。このほか、各州政府のルールに従う必要がある。
入国後10日以内に症状が出た場合は最寄りの保健局に連絡し、PCR検査などを実施、陽性の場合は5日間の自主隔離が求められる(2022年5月12日記事参照)。
5月3日に羽田空港からロンドン・ヒースロー空港経由でベルリン・ブランデンブルク空港で入国した者(ドイツ長期滞在許可書保持者)にヒアリングしたところ、羽田空港でチェックイン時にワクチン接種証明書の提示を行ったのみで、入国手続きは新型コロナ感染拡大前の状態に戻っていた。
(注1)同規則は2022年5月31日に失効する。最新の入国手続きはドイツ連邦外務省ウェブサイトの入国手続きの解説などを参照。
(注2)在ドイツ日本大使館は「日本からドイツに渡航する際の入国・検疫措置 早見表」を公開している。
(中村容子)
(ドイツ、日本)
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