新型コロナウイルス感染者の隔離期間を7日間から5日間に短縮

(ドイツ)

ベルリン発

2022年05月12日

ドイツのロベルト・コッホ研究所(RKI)は5月2日、新型コロナウイルス感染者の隔離期間を従来の7日間から5日間に短縮する勧告を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この勧告に先立ち、連邦政府と各州政府の保健相は4月28日に、感染者の隔離期間を5日間に短縮することで合意していた。各州政府は、この勧告を踏まえて新たな隔離期間のルールを設定している。

今回の勧告では、新型コロナウイルスの感染が確認された場合、5日間の隔離を行う。5日目以降に迅速抗原検査の受検、および陰性の結果が出るまで隔離することが強く推奨されている。隔離解除に当たり、検査による陰性結果の確認は義務付けられていない。なお、医療・介護従事者などについては、48時間無症状、かつ5日目に検査機関で実施する抗原検査もしくはPCR検査が陰性の場合にのみ隔離を終了できるとした。

濃厚接触者には隔離義務は課されないが、高齢者や基礎疾患を持つ人などハイリスクグループに属する人との接触を可能な限り減らし、市販の迅速抗原検査キットによる新型コロナ検査で毎日感染を確認するよう、強く推奨している(注)。

カール・ラウターバッハ保健相は「新型コロナは依然として危険だが、オミクロン株の感染後の潜伏期間と症状の発生期間が短いという、科学的評価の結果だ」と述べ、インフルエンザとは異なり、隔離の必要性を訴えるとともに、隔離期間短縮は妥当とする見方を示した。

(注)州により、実際の隔離期間に関するルールは異なるため、連邦政府による各州政府の新型コロナ関連情報ページへのリンク集外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますなどを参考に、訪問・滞在先の州のルールを各自で確認されたい。

(中村容子)

(ドイツ)

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