英政府、国際開発戦略を発表、4つの優先項目策定

(英国、世界)

ロンドン発

2022年05月18日

英国のエリザベス・トラス外務・英連邦・開発相は、5月16日、「国際開発戦略PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表。同戦略では開発を外交政策の中心に据えるとし、投資の実行、女性・女子の支援、最も必要な層への人道的援助の提供、気候変動、自然、国際保健に関する活動を継続することで、悪化する国際課題に対応するとしている。

同戦略の優先項目は以下のとおり。

  • ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント(注)を通じ誠実かつ信頼ある投資を提供、ロンドン・シティが有する金融の専門知識と強みを生かし、「クリーン・グリーン・イニチアチブ」を実現(2021年11月2日記事参照)し、パートナー国の持続可能な経済成長を支援する
  • 女子教育を提供し、エンパワーメントを支援、また暴力から保護することで、女性・少女の将来の可能性を引き出し、成功に必要な自由を提供する
  • 人道的支援を強化し、今後3年間で30億ポンド(約4,830億円、1ポンド=約161円)規模の資金を提供することで、人道危機対応で先導的な存在であり続ける
  • 気候変動、自然保護、国際保健に関する活動を促進、G7および国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の議長国としてのコミットメントや科学技術における世界的リーダーシップ、新型コロナウイルスへの対応などを、国際開発支援の中心に据える

新戦略の下、外務・英連邦・開発省は、2国間パートナーシップの推進に向け、政府開発援助(ODA)を多国間から2国間のものへと配分を調整、2025年までに、2021年の歳出(見直し)計画(2021年10月29日記事参照)で割り当てられた資金の4分の3を国別・2国間プログラムに支出するとした。さらに、政府、研究機関、企業、市民社会間の連携を通じ英国の専門知識を活用・共有するほか、援助の実施に当たっての事務手続きを6週間未満に短縮する。またアフリカへのコミットメントを維持しつつインド太平洋地域での開発プログラムへの注力も高めることを目指す。

また、低・中所得国の開発促進手段として貿易を挙げ、EU離脱(ブレグジット)を踏まえたアフリカやカリブ海、太平洋諸国との既存の経済パートナーシップ協定(EPA)の拡大や、新興国との自由貿易協定(FTA)締結を目指すとした。

(注)旧称英政府系開発金融CDCグループ。2022年4月4日から改名した(2021年12月3日記事参照)。

(オステンドルフ・七海・ありさ)

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