上海の新型コロナ感染拡大で、広州市内の一部日系企業で生産ライン停止
(中国)
広州発
2022年04月14日
上海市での新型コロナウイルス感染急拡大による封鎖措置により、華南地域のサプライチェーンにも影響が出ている。
同市では4月13日時点で、全市で封鎖措置に代わる分区管理に移行したが(2022年4月14日記事参照)、大多数の工場やオフィスで稼働停止が続いている(2022年3月29日記事、2022年4月1日記事、2022年4月7日記事、2022年4月12日記事参照)。
華東地域で封鎖管理が長引くにつれ、同地域の日系企業でも操業への影響が出始めている。広州市に進出している日系自動車メーカーによると、上海にトラックが出入りする際に「特別通行許可証」が必要となっているが、申請しても当局の許認可が下りず、この影響で華東地域からの部品供給がストップしている。1週間程度は部品のストックがあって操業できていたが、地域の多くのサプライヤーの操業が止まっているため、代替部品の調達も難しく、4月11~17日に工場の全ラインの稼働を止めている状況だ。操業を全面再開できるのは華東地域の操業再開後、少なくとも1~2週間ほどかかる見通しとしている。
これに加え、物流への影響も広がっている。航空貨物については、上海浦東国際空港の代替地として広州、深セン市内の空港の貨物取扱量が急増しており、遅れが生じている。陸上輸送も、広州市でも感染が拡大しつつあることから、防疫措置強化によるドライバーの確保が課題となっており、広州市で感染が拡大すれば中国全土のサプライチェーンにも影響が及ぶことが懸念される(2022年4月13日記事参照)。
(田中琳大郎)
(中国)
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