ミャンマー中央銀行、外貨から現地通貨チャットへの両替を義務付け

(ミャンマー)

アジア大洋州課

2022年04月06日

ミャンマー中央銀行は4月3日付で、獲得した外貨を外国為替取引の公認ディーラーである銀行に送金し、1営業日以内に現地通貨チャットへの両替を義務付ける通達を出した(国営紙「ニュー・ライト・オブ・ミャンマー」4月4日付PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。この規定の免除対象については、別途通達するとしている。通達は即日発効し、発効日以前にミャンマー国内にある外貨についても適用される。また、海外への外貨送金についても、外国為替監督委員会の事前許可が必要とした。

本通達は外国為替管理法第11条~13条に基づくもので、外国為替管理法における「国内居住者」の定義にあてはめると、ミャンマー国内にあるほとんどの日系企業の法人、支店、個人が対象となる。そのため、日系企業やその従業員に与える影響は計り知れない。実際に4月5日付の金融機関向けの指示書では、国内居住者のほぼ全ての外貨による入金を中銀の定めたレートでチャットに両替するよう、指示が出されているようだ。

2021年2月の政変以降、外国や国際機関による援助停止、新規の外国直接投資の減少、外国人の入国禁止措置などにより、外貨の流入が減少した。外貨の流出を抑えるため、様々な輸入抑制策(2022年4月4日記事参照)や輸出企業が獲得した外貨の30日以内のチャットへの兌換(だかん)(2021年10月6日記事参照)などの措置を講じてきたが、今回より強い措置を設けたかたちだ。チャットから外貨への両替が困難な状況が続いている中で本通達が厳しく運用されると、原材料などを輸入して外貨で支払う必要のある企業への影響が考えられるほか、外国企業の投資資金の回収見込みが立たず、ミャンマーからの撤退が進むことも懸念される。在ミャンマー日本大使館は、本通達の日系企業や従業員に与える影響が大きいとして、ミャンマー当局に対し、公式文書で配慮を求めた。

(アジア大洋州課)

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