イスラエル、アラブ首長国連邦とFTA締結に合意

(イスラエル、アラブ首長国連邦)

テルアビブ発

2022年04月05日

イスラエル首相府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは4月1日、アラブ首長国連邦(UAE)と自由貿易協定(FTA)の締結に合意したと発表した。同日付の「エルサレム・ポスト」紙は、イスラエルのオルナ・バルビバイ経済産業相と、UAEのサーニー・ビン・アフマド・アール・ゼイユーディ貿易担当国務相がFTA文書に合意したと報じた。今後、両国における批准手続きを経て発効する。

首相府の発表によると、両国間のFTA交渉は2021年12月にナフタリ・ベネット首相がUAEを訪問、ムハンマド・ビン・ザーイド・アブダビ首長国皇太子とアブダビで会談した際に合意したもので(2021年12月15日記事参照)、その後、エジプトでの会談も経て、両国間の交渉が進展してきた。

今回のFTAには、財の貿易に関する規制・基準の緩和・合理化や、通関の円滑化、サービス貿易、政府調達、電子商取引、商標権管理などが含まれる。両国間の財の貿易に関する約95%の関税は即時あるいは段階的に削減される。

2020年から2021年にかけて、イスラエルからUAEへの輸出は7,400万ドルから3億8,000万ドルに、UAEからイスラエルへの輸出は1億1,500万ドルから7億7,200万ドルに増加したが、この流れがさらに加速することが期待されている。

ジェトロの調べによると、イスラエルは2021年11月の段階で、米国やカナダ、トルコ、EUなど9カ国・3地域とFTAを締結している。今回UAEとFTAを締結したことで、イスラエルにとって初めてアラブ国家とのFTAとなる。

一方のUAEは、2022年2月にトルコとの包括的経済連携協定(CEPA)交渉開始に合意し(2022年2月17日記事参照)、インドともCEPAを締結(2022年2月24日記事参照)するなど、中東や南アジア地域各国との経済連携強化に積極的で、今回のイスラエルとのFTA締結はその一環とみることができる。

また、UAEがCEPAを締結したインドは、イスラエルにとっても同国とインド、UAE、米国との「新クワッド」を発足させるなど、中東からアジアにまたがる新たな地域外交戦略の構築において重要なパートナーと認識されている。ベネット首相もインドとの国交30周年を記念して4月にもインドを訪問し、ナレンドラ・モディ首相と会談する予定と報じられており 、イスラエルとインドの2国間関係の発展にも今後注目する必要があるだろう。

(吉田暢)

(イスラエル、アラブ首長国連邦)

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