外国人の指紋登録、モスクワ市内の登録所は混雑なし

(ロシア)

モスクワ発

2022年02月17日

ロシアで外国人労働者とその家族は2021年12月29日以降、指紋登録と定期的な医療検査が義務付けられた(2021年12月22日記事2022年1月28日記事参照)。指紋登録は医療検査結果が判明した後に行われる。医療検査を終えたジェトロ・モスクワ事務所の駐在員の家族が2月7日に指紋登録を指定の場所で行ったところ、1時間ほどで完了した。

医療検査結果の提出場所と指紋の登録場所は、モスクワ市内の企業に勤める外国人労働者本人と家族の場合、市中心部から車で約80分かかる郊外のサハロボにある多機能移民センターか、市内バフルシナ通りの移民センターだ。登録にかかる費用は、前者が1,000ルーブル(約1,500円、1ルーブル=約1.5円)、後者が1万ルーブル(注)。駐在員の家族は後者の移民センターで登録を行った。

写真 登録所の様子(ジェトロ撮影)

登録所の様子(ジェトロ撮影)

窓口で提出書類一式の確認後、登録料の支払いをもって顔写真の撮影と指紋の読み取りなどの作業が開始された。提出書類は、a.パスポート、b. パスポートの写真掲載ページの公証付き翻訳、c.入国カード、d.滞在登録証、e.医療検査結果(HIV非感染証明、精神科医・麻薬専門医診断書、感染症科医診断書)だった。駐在員の家族であることを証明するために戸籍謄本の公証付き翻訳を求められたが、手元にはなく、結果的に査証を提示することで解決した。事前予約は必要なく、手続きは約1時間で完了した。指紋登録が完了したことを示す証明書類は翌日以降に受け取りが可能だ。

写真 指紋登録の様子(ジェトロ撮影)

指紋登録の様子(ジェトロ撮影)

駐在員の家族は「医療検査の時と比べると、驚くほどスムーズに進んだ。新型コロナウイルスへの感染不安があったので、人が少ないことに安心した」と述べた。

モスクワ市内の医療検査と指紋登録の手順に関しては、モスクワ市多機能移民センターのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ロシア語)に掲載されており、随時更新されている。

(注)未成年者、精神障害者、その法定代理人は1,000ルーブル。

(菱川奈津子)

(ロシア)

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