外国人の義務的医療検査で検診実施機関は混雑

(ロシア)

モスクワ発

2022年01月28日

ロシア連邦法第274-FZ号「連邦法『ロシアにおける外国人の法的地位について』と『国家指紋登録について』の改正について」(2021年7月1日付)に従い、2021年12月29日以降、ロシアでの外国人労働者とその家族は、指紋登録と定期的な医療検査が義務化された(2021年12月22日参照記事)。外国人労働者は入国後30日以内、その家族は同90日以内に医療検査受診を求められている。1月9日にロシアに入国したモスクワ市に住む駐在員家族が受診した際の状況を報告する。

モスクワ市の企業に勤める外国人労働者本人と家族、留学生はモスクワ市政府決定第1517-PP号(2021年9月28日付)が定めた市内の医療機関で医療検査を受ける必要がある。検査項目によっては複数の医療機関を訪れることも必要だ。

駐在員の家族は1月17日にモスクワ皮膚病学・美容学センターのクツゾフスキー支部(皮膚科・性感染症科)で尿検査、血液検査、新型コロナウイルスPCR検査を3,900ルーブル(約5,733円、1ルーブル=約1.47円)で受け、20日にモスクワ市結核科学実用センターで胸部レントゲン検査を2,500ルーブルで受診した。各指定医療機関は医療検査を受ける外国人で込み合っており、契約締結と検査料金の支払いに4~5時間かかった。医療検査の内容は、麻薬、結核、ハンセン病、梅毒、エイズウイルス(HIV)、新型コロナウイルスなどだった。

写真 指定医療機関で医療検査の料金を支払うために並ぶ人々(ジェトロ撮影)

指定医療機関で医療検査の料金を支払うために並ぶ人々(ジェトロ撮影)

医療検査では、パスポート、パスポートの写真掲載ページの公証付き翻訳、入国カードとそのコピー、査証とそのコピー、滞在登録書とそのコピーが必要となる。検査の結果は本人の委任状なしで第三者による受け取りができた(注)。3日間有効のPCR検査結果(QRコード)は登録した電話番号にSMSで翌日届いた。

診断結果の提出や指紋登録と写真撮影はモスクワ郊外のサハロボにある多機能移民センター、またはモスクワ市内のバフルシナ通りの移民センターで行う。労働者の家族の場合は上記に加え、滞在する地区の内務省指定窓口に提出も可能とされている(1月27日時点の情報)。

医療検査を受けた駐在員の家族は「順番待ちの列は無秩序で誰の後ろに並ぶべきか分からない。ロシア語が分からないと相当苦労すると感じた」と述べている。

モスクワ市以外に住んでいる場合は、各地のロシア内務省に属する組織や、内務省が認定した組織で検査を行うことができる。

(注)ロシアでは、第三者が個人情報などを含む書類の授受を行う場合、本人の公証付き委任状や勤務先が発行する委任状が必要とされる場合がある。

(菱川奈津子)

(ロシア)

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