ホーチミン市、9カ月ぶりに対面授業を再開

(ベトナム)

ホーチミン発

2022年02月16日

ベトナム・ホーチミン市では2月14日、児童・園児100万人以上が対面授業のため登校を再開した。同日付の保健省機関紙「健康と生活」などが伝えた。

対面授業が再開されたのは、小学1~5年生、中学1年生(日本の小学校6年生相当)の児童と、幼稚園(3~6歳)の園児が対象。これに先立ち、中学2~4年生と高校1~3年生については、1月4日から対面授業の再開が許可されていた(2022年1月18日記事参照)。同市では、新型コロナウイルスの流行拡大防止のため、児童・園児は約9カ月間、自宅でオンライン授業を受けていた。

ホーチミン市人民委員会のズオン・アイン・ドゥク副委員長は市内の小学校を視察し、学校での感染症対策や設備を点検した上で、「教員は児童にとって安全な教育環境を整備するため、児童の保護者と密接に連携し、注意深く指導すること。また、もし児童の健康状態に異変があった場合、保護者は学校に速やかに報告することが必要」などと述べた。

ホーチミン市教育訓練局の計画によると、児童・園児については、対面授業への出席は義務ではなく、希望者のみが対象となる。同局によれば、小学校の児童の保護者の80%以上、3~6歳の園児の保護者の70%以上が子供の対面授業のための登校に登録した。

対面授業に出席しない児童は教師の指導の下、オンラインでの学習を継続する。これまでオンライン学習に取り組むことができなかった児童や、オンライン学習に取り組んだがうまく対応できなかった児童については、教員が集団での補習活動を行う。

テト(旧正月)の休み明け以降、多くの地方省・市で、感染状況に応じて対面授業のための登校を拡大している(「健康と生活」2月14日)。

なお、ベトナムでは、11歳以下はワクチンが未接種で、2月現在、5~11歳を対象とした接種に向けて検討・準備が進められている(2022年2月14日記事参照)。

(比良井慎司)

(ベトナム)

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