ベトナム政府、5~11歳の児童向け接種を準備へ

(ベトナム)

ホーチミン発

2022年02月14日

ベトナム政府は2月5日、5~11歳の児童への新型コロナウイルスワクチン接種のため、米国ファイザー製のワクチン2,190万回分の購入を盛り込んだ政府決議14号(14/NQ-CP)を出した。2月5日付の政府公報、9日付の保健省機関紙「健康と生活」 などが伝えた。

ベトナム政府は、同決議により、ファイザー製のワクチン2,190万回分の購入を承認。今後、保健省がワクチン購入および接種の準備を進める。グエン・タイン・ロン保健相は「5~11歳の児童の接種については、安全確保を最優先に、ステップバイステップで慎重に接種を進めていく」と述べている。

保健省はファイザー製のワクチンについて、5~11歳の児童への接種については世界保健機関(WHO)が正式に推奨するワクチンであることに加え、米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)が使用を許可している、と説明。また、5~11歳の児童への接種を行っているのは44カ国あり、うち75%はファイザー製だ、と説明している。

保健省は、5~11歳の児童への接種の準備のため、健康戦略政策研究所に依頼し、全63省・市で5~11歳の子供を持つ親を対象にオンライン調査を実施し、41万5,000人以上から回答を得た。60.6%が接種に賛成、7.6%は接種が必須なら賛成、29.1%が検討中、1.9%が反対との結果だった。

保健省は、接種について詳細を定めるガイドラインを作成中だ。たとえば、ワクチンの接種場所については、学校に通学する児童は学校で、未就学児は保健所で、慢性疾患などの基礎疾患を抱える児童は安全確保のため病院で接種することが検討されている。

(比良井慎司)

(ベトナム)

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