2021年の上海GRP成長率は8.1%、中国全体と同水準

(中国)

上海発

2022年01月28日

中国・上海市統計局の1月21日の発表によると、同市2021年の実質域内総生産(GRP)成長率(速報値)は前年比8.1%となった(添付資料表参照)。1978年以来の低成長だった2020年(1.7%、2021年2月3日記事参照)の反動もあり、中国全体の成長率(8.1%、2022年1月19日記事参照)と同水準まで回復した。

産業別にみると、製造業を中心とする第二次産業の成長率が前年比9.4%で、景気回復の牽引役となった。第三次産業の成長率も7.6%と前年(1.8%)から回復し、GRPに占める割合は0.2ポイント増の73.3%に上昇した。

工業生産増加額(付加価値ベース)は前年比11.0%増と、伸び率は2019年(0.4%)、2020年(1.7%)を大きく上回った。同市政府がモニタリングしている主要工業製品96種のうち、57種の生産量が増加した。2.6倍増となった新エネルギー車をはじめ、産業ロボット(34.6%増)、3Dプリンター(33.3%増)、ノートパソコン(31.9%増)、サーバー(27.7%増)、集積回路(19.8%増)の伸びが目立った。

社会消費品小売総額は前年比13.5%増の1兆8,079億元となった。品目別にみると、オフィス用品(40.1%増)、宝飾品(30.3%増)、日用品(24.7%増)、化粧品(15.7%増)が伸びるとともに、ホテル・飲食業(22.7%増)も回復している。旺盛な消費意欲を支えるのは収入の増加だ。住民1人当たりの年間可処分所得は8.0%増の7万 8,027 元(約140万円、1元=約18円)と、中国の31省・直轄市・自治区別で首位を維持している。

固定資産投資は前年比8.1%増で、2020年(10.3%増)に比べて減速した。特に製造業への投資は7.8%増と、2020年(20.6%増)から伸び率が大きく低下した。

対内直接投資(実行ベース)は前年比11.5%増の225億5,100万ドル。そのうち、95.5%はサービス業を中心とする第三次産業向け投資だ。国・地域別にみると、香港、シンガポール、欧州、日本、米国の投資額上位5カ国・地域からの投資額が全体の94.3%を占めた。うち、香港は16.9%増の158億6,300万ドル、シンガポールは23.6%増の27億2,500万ドル、米国は2.2%増の6億1,300万ドルとなった。

貿易総額は前年比16.5%増の4兆610億元となり、伸び率が2019年(0.1%増)、2020年(2.3%増)を大きく上回った。うち、輸出は14.6%増の1兆5,719億元、輸入は17.7%増の2兆4,892億元で、いずれも2桁の伸びになった。主要輸出先をみると、EU(25.2%増の2,606億元)、香港(14.2%増の1,589億元)向けは2桁増となったのに対し、米国(3.6%増の3,088億元)、日本(4.2%増の1,308億元)向けは小幅増にとどまった。

2022年のGRP成長率目標は5.5%前後

上海市政府は1月24日に開かれた記者会見で、2022年の実質GRP成長率を前年比5.5%前後とする目標を明らかにした。今後、需給など下押し圧力に直面する可能性も踏まえ、6.0%以上とした2021年よりも低い目標設定にした。

(劉元森)

(中国)

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