メルコスール首脳会合でウルグアイは共同声明に署名せず、インドネシアとEPA交渉開始

(メルコスール、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、インドネシア)

米州課

2021年12月23日

第59回メルコスール首脳会合が12月17日、オンライン形式で開催された。パラグアイがブラジルから議長国を引き継いだ。パラグアイは2022年6月末日まで議長国を務める。

ブラジル外務省によれば、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイの3カ国による共同声明では、関税同盟としてのメルコスール強化および域内の生産性と競争力強化を目指すべく、対外共通関税率の引き下げ議論の継続、サービス貿易に関するモンテビデオ議定書の改定の承認、メルコスールの域内原産地規則の改定作業の進展などが確認された。

第三国・地域との通商協定について、2019年6月に政治合意に至ったEUとのFTA(自由貿易協定)署名に向け、最大の意欲をもって取り組むことを再確認した。2019年8月に政治合意に至った、アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインの4カ国が加盟する欧州自由貿易連合(EFTA)とのFTAは、法的精査の作業が進展しており、署名に向けた作業の早期終了を目指す。現在、FTA交渉中のカナダ、シンガポール、韓国とは、現状を踏まえ、必要に応じてオンライン形式も交えながら、早期妥結を目指し交渉を継続する。

共同声明の中ではまた、メルコスール・インドネシア間の包括的経済連携協定(CEPA)の交渉を開始することが明記された。両国・地域はこれまで予備協議を進めていた(2021年10月21日記事参照)。12月16日付のアルゼンチン現地紙「エル・エコノミスタ」によれば、アルゼンチン政府は「本協定が、両国・地域間の貿易を増加させるだけでなく、サービス貿易や投資を促進し、両国・地域にとって持続可能な開発を促進するものとなるよう望む。双方にとってバランスの取れた合意に達することを望む」と説明している。

なお、12月18日付のウルグアイ現地紙「メルコプレス」によれば、ウルグアイ政府は今回の共同声明への署名を拒否した。同紙によれば、ウルグアイのルイス・ラカジェ・ポウ大統領は「ウルグアイが求める『メルコスールの対外交渉方法の柔軟化』の議論が十分に進んでいないため」としている。メルコスール域内では現在、メルコスールの対外交渉方法の柔軟化と対外共通関税率の引き下げの議論が継続しており、後者については10月に10%削減で合意している(2021年10月11日記事参照)。前者についてウルグアイは、第三国・地域との通商交渉をメルコスール一体としてではなく、各国が個別に交渉できるよう規則の柔軟化を求めている。

(辻本希世)

(メルコスール、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、インドネシア)

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