バイデン米大統領、連邦政府車両の購入を2035年までに全てZEVとする大統領令に署名

(米国)

ニューヨーク発

2021年12月10日

ジョー・バイデン米国大統領は12月8日、連邦政府車両の購入について2035年までに全て電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)など排出ガスゼロ車(ZEV)とすることなどを定めた大統領令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに署名した。バイデン大統領は1月に連邦・地方政府によるZEVの調達促進などを指示する大統領令に署名しており(2021年1月29日記事参照)、今回はこれをより具体化させた。

同時に公表された「連邦政府サステナビリティ計画」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)や政府一般調達局(GSA)の資料によると、連邦政府は2020年度時点で車両を約66万台保有し、年間で約5万台を購入しているが、そのうちEVに限れば、保有は約3,200台、購入は約110台にとどまっている。今回の大統領令では、小型車の購入については先行して2027年までに全てZEVに切り替え、その他の車両は2035年までに全てZEVに切り替えるとしている(注)。また、連邦政府施設からの温暖化ガス(GHG)排出量を2045年までにネットゼロとすることや、連邦政府機関が使用する電源を2030年までに100%カーボンフリーとすることなども求めている。これらの施策により、2030年までに連邦政府によるGHG排出量を2008年水準から65%削減し、2050年までにネットゼロを目指すとしている。

ゼネラルモーターズ(GM)やフォード、トヨタ自動車、フォルクスワーゲンなど幅広い自動車メーカーが加盟する米国業界団体「自動車イノベーション協会(AAI)」は、今回の連邦政府車両に関する措置を歓迎するコメントを発表している。

バイデン大統領は2021年8月に、2030年までに販売される新車(乗用車と小型トラック)の50%以上をEV(バッテリー式電気自動車とプラグインハイブリッド車)とFCVとする大統領令にも署名しており(2021年8月6日記事参照)、官民でEV化を推進したい考えだ。現在上院で審議中のビルド・バック・ベター法案には、EV購入時に最大1万2,500ドルの税額控除が受けられる措置が盛り込まれているが、米国系メーカーを優遇する内容となっているため、米国系以外のメーカーからは抗議の声が上がっている(2021年9月16日記事10月4日記事参照)。同法案は、クリスマス前までの成立が目指されているが(2021年11月22日記事参照)、同税額控除について最終的にどのような措置となるかについても注目される。

(注)軍用車両および宇宙開発用途の車両などについては例外とされている。

(宮野慶太)

(米国)

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