上海で、日本の小売り・アミューズメント施設などの開店相次ぐ
(中国)
上海発
2021年12月21日
屋内型複合レジャー施設の運営を手掛けるラウンドワンは12月18日、中国で3店舗目となる「上海宝山日月光店」を上海市宝山区にオープンした。ビルの1階から3階にボウリング、アミューズメント、カラオケ、複数のスポーツが楽しめる「スポッチャ」を配置し、週末の営業時間は朝5時までとなっている。上海市は新型コロナウイルス感染拡大以前からナイトタイムエコノミーを推進しており、こうした消費刺激にも対応するものとなっている(2019年5月13日記事参照)。
ラウンドワン「上海宝山日月光店」の入り口の様子(ジェトロ撮影)
上海市では、ラウンドワンのほかにも、日本の小売り、ショッピングモールなどの出店が相次いでいる。生活雑貨専門店のロフトは、2020年7月に中国初の店舗を上海市に出店。2021年9月24日には、上海市で3店舗目(中国では4店舗目)となる「上海万象城ロフト」を上海市閔行区にオープンした。一方、書店をはじめとする文化産業事業のカルチュア・コンビニエンス・クラブは、2020年10月に中国初の店舗を浙江省杭州市に蔦屋書店を出店した。さらに、直近では、2021年11月12日に上海市で2店舗目(中国では4店舗目)となる「上海前灘太古里蔦屋書店」を上海市浦東新区にオープンした。そのほか、三井不動産は、2021年10月20日にショッピングモールの「三井ショッピングパークららぽーと上海金橋」を上海市浦東新区で開業、12月10日には海外初の駅ビル商業施設となる「ららステーション上海蓮花路」を上海地下鉄1号線の蓮花路駅にオープンさせた。
ららぽーと上海金橋の入り口の実物大ガンダム(ジェトロ撮影)
上海前灘太古里蔦屋書店の店内の様子(ジェトロ撮影)
日本から中国への対外直接投資をみると、金額ベースではこれまで製造業が過半を占めていたが、2021年上半期には非製造業が6割以上を占めている。中国政府は「共同富裕」の実現を打ち出し、格差の是正と中間層の拡大を目指しており、生活水準の向上や消費の拡大にもつながり得る動きといえる。多様化する消費ニーズをいかに取り込むかが、今後一層重要となるだろう(2021年10月22日付地域・分析レポート参照)。
(高橋大輔)
(中国)
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